『M-1』審査員を辞めたがっている芸人とは? 一方で山田邦子は「続けたい」と躍起
12月24日に生放送される漫才師日本一決定戦『M-1グランプリ2023』(テレビ朝日系)。決勝戦まで勝ち上がったファイナリスト同様、審査員のメンツにも世間の注目が集まっているが、今年は5年間審査員を務めた立川志らくの“勇退”が先行して発表され、その後、関西漫才界をけん引してきた海原ともこの初参戦が明らかになった。
今年の審査員は松本人志、博多華丸・大吉の博多大吉、山田邦子、中川家の礼二、サンドウィッチマンの富澤たけし、ナイツの塙宣之、そしてともこの7人。審査員席に2名の女性が座るのは初めてのケースだ。
なお、志らくの降板発表時には、本人並びに制作のABCテレビからそれぞれコメントが出された。
「志らくはどうやら続けたかったようですが、ABCのコメントは、これまでの審査を労うとともに『これまでの間、本当にありがとうございました』と感謝の弁を述べる内容で、今回たまたまお休みするのではなく完全な“卒業”を匂わせるものでした。何らかの理由で、こうした審査員の“肩たたき”が行われる一方、自ら降板を希望して辞めていった者もこれまで複数存在します」(芸能ライター)
その一人は、2016年から21年まで審査員を担当し、番組内外で「今年が最後」と繰り返していたオール阪神巨人の巨人だ。
「やはり芸人の人生を左右する一大イベントとあって、審査員のプレッシャーは尋常ではなく、しかもジャッジによっては優勝者以外のコンビ、またそのファンからも恨みを買うケースは少なからずある。誹謗中傷はまだしも、過去には殺害予告につながったケースまであるだけに、巨人は毎年本気で『もう降りたい』と思っていたようです。しかし、制作サイドは『番組上、審査員席に“師匠格”は絶対必要』と譲らず。毎回、年明けに巨人のもとへ出向き、『今年も師匠の力が必要です』と、約1年がかりで説得を続けていたといわれています。21年にようやく審査員を降板できて、本人はホッとしたでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)
博多大吉は『M-1』審査員オファーに「やったって誰も得しない」「嫌だ」と本音
これだけのリスクを背負っても、審査員や審査自体が評価されることは「まずない」(同)だけに、「『M-1』の審査員を引き受けた芸人が、得をすることはほとんどないのでは」(同)という。
「今年も審査員席に座る大吉は、16年に初めてこの大役を担った際、ラジオ番組で『やりたくない、ハッキリ言って。やったって誰も得しないし、僕が審査員なんておかしいし、そんなの嫌だ』と、オファーを受けた時の心境を赤裸々に語っていました。その後も大吉は、審査員の荷の重さを吐露する機会が多々あり、いま最も審査員を辞めたいと思っている人物と目されています」(同)
しかしその一方で、「ぜひ審査員を続けたい」と意欲を燃やしている人物もいるとか。
「昨年、一部コンビへの審査が『明らかにおかしい』とネット上でプチ炎上していた山田は、自ら進んでやりたがっているとみられる。ともすれば大炎上のリスクをはらむ、物怖じしない大胆な審査ぶりを松本も気に入っているようで、早い段階で『ぜひ今年も』と熱望していたそうです」(芸能プロ関係者)
一部業界関係者や熱心な視聴者の間では、「審査員を審査」する状況が発生する『M-1』。今年は波紋を呼ぶような審査内容は飛び出すのだろうか。