コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第678回】

羽生結弦の離婚問題、攻めに攻めている「女性セブン」記事のあっぱれな切り口とは?

2023/12/12 21:00
神林広恵(ライター)
「女性セブン」1月1日号(小学館)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 死後、その罪の代償を負わされたのはジャニー喜多川氏だけではないようだ。安倍晋三氏。さまざまな疑惑を“権力”や“人事”でねじ伏せ、それを追及するはずの検察をもコントロール下においた。その“罪”が今、パーティー券ウラ金問題として噴出した。生存中に権力者の罪を問えない日本社会は、どうかしている。

第678回(12/7〜12/12発売号より)
1位「羽生結弦 元妻が手にする『2億円財産分与』」(「女性セブン」1月1日号)
参照「羽生結弦 『鬼変身』にあった元妻への未練」(「女性自身」12月26日号)
2位「旧ジャニーズ事務所 やっと新社名決定も『ファン置き去り』のスタート」(「週刊女性」12月26日号)
3位「深田恭子 経営者恋人と結婚破談“二股”新カレとの破倫の果てに」(「女性セブン」1月1日号)

 先週に続いて攻めに攻めているのが「女性セブン」の羽生結弦記事だ。先週は「異様な結婚 羽生結弦 完無視された嫁の追い出し部屋」というおどろおどろしいタイトルで、“羽生ファミリー”の異様さをクローズアップしたが、今回は“お金”である。羽生がかなり嫌がり、怒ることが容易に想像できる切り口、芸能記事としてもあっぱれである。

 その内容も良い意味でいやらしい。まず列挙されるのが、結婚離婚前後の羽生の活躍ぶりだ。11月11日、4,400円という高額な秘蔵カットが収録された写真集が発売された。12月4日、羽生が表紙を飾った雑誌「AERA」が発売された。12月7日、これまた4,620円と高額な写真集が発売された。そして続いて記されていくのが、羽生が叩き出すギャラの高額ぶりだ。

 10年で80億円の経済効果がある仙台市の新たなスケートリンク、ANAや味の素といった企業とのスポンサー契約、チャンネル登録者数80万人越えのYouTube、1公演5億円以上といわれるツアー、などなど。そしてはじき出された羽生の年間の広告収入(2019年にアメリカメディアで報じられた)は15億円なり!

 しかし、すごいのはここからだ。これほど羽生の活躍ぶり金満ぶりを綿々と書き連ねていった「セブン」だが、記事後半になって突如、離婚夫婦の財産分与に話は展開していく。婚姻後に形成された財産は離婚時に半分にする決まりごとがあること、そして羽生もまた離婚に際し、財産分与問題が発生する可能性を指摘するのだ。

「仮に婚姻期間が105日であったとしても、その期間中に形成された財産であれば、法的には分与対象の財産となります」(長井健一弁護士のコメント)

 ひゃー! そして羽生の結婚期間中、写真集やツアーで莫大なお金が生み出されたことになるため、財産分与について、こう解説される。

「仮に羽生の年収が過去に報じられた15億円と同水準だったとして。105日間は1年の3割弱。その期間の収入は軽く4億円を超える。財産分与はその半分なので、Aさん(元妻)は2億円を超える大金を手にすることになる可能性があるのだ――」

 なるほど。あくまでAさんに“権利”があるだけで、実際はどうなのか記事ではわからない。しかし記事では、Aさんが今後も沈黙を守るであろうことを前提に、権利発生を強調する。それは、しごくまっとうな指摘だと思う。そして「セブン」が指摘するようにぜひ、財産分与はしてもらったほうがいい。仕事を辞め、息を潜めることを強いられたAさんの結婚生活、そして短期間でのあまりに身勝手で異様な離婚だ。離婚したとはいえ「羽生の元妻」の肩書が一生付いて回るだろう。

羽生結弦に相変わらず忖度する「女性自身」

 これまで羽生に忖度し、腫れ物にさわるような扱いをしてきたメディアだが、「セブン」は離婚、そして羽生のマスコミ批判とも取れる“離婚文書”を機にその姿勢を変えた。しかし、相変わらず忖度しているのが「女性自身」だ。今週も羽生を擁護したいためか、元妻側のこれまでの沈黙に対し、いちゃもんのような批判を展開している。

「今回の件について、一切話さないよう約束している可能性はあります。元妻側が結婚自体がなかったかのように距離を置いている印象は否めません」
「こうした要因が重なり、羽生は元妻ときっぱり縁を切ることになったようだ」

 おいおい。まるで悪いのは元妻か!?  といった論調。そして記事はこう締めくくられた。

「私生活の波乱を経て、スケートへの情熱は赤鬼のように燃えたぎっている」

 なんだかね(笑)。

ジャニーズ新会社・新社長・福田淳氏に批判的な「週刊女性」の記事

 旧ジャニーズ事務所が12月8日、新社名「STARTO ENTERTAINMENT」と新社長・福田淳氏の就任を発表した。続く9日には福田社長が報道陣の囲み取材に応じ、大きな話題となっている。

 しかし、女性週刊誌は福田氏の手腕に懐疑的だ。先週の「女性自身」も嵐・松本潤をはじめ、タレントたちが福田氏に対し、戸惑ったり疑心暗鬼になっていると報じていたが、今週の「週刊女性」もまた、福田氏に批判的な記事を掲載している。

 いわく社名について公募で決めると言っておきながらSTARTOのワードはたった11件(全体の0.01%にも満たない)でファン無視、いわく旧ジャニーズ事務所を批判していたのに社長就任とは“何か別の目的”があるはず、いわく美女をはべらす写真をSNSに投稿し女性ファンは嫌悪感を抱いている、いわくジャニーズの内情を知らない人に社長がつとまるのか、などなど。

 なんだかいちゃもんレベルだが、これも旧ジャニーズ勢力の悲しい反撃か。福田氏体制になり、幹部も入れ替わり改革が行われる。昔からの幹部やスタッフは戦々恐々だろう。スタッフだけでなく、さまざまな関係者の長年の利権も瓦解させられるかもしれない。そんな反発から、旧知のマスコミに福田氏のネガティブ情報を流しているのかな。

深田恭子の破局スクープ

 深田恭子が、交際していた不動産投資会社会長の杉本宏之氏と破局したらしい。「女性セブン」のスクープだ。結婚間近といわれた2人だが、理由は深田の“二股”だって。新恋人は今年7月の深田復帰作『18/40〜ふたりなら夢も恋も〜』(TBS系)の演出家だって。「セブン」の取材に杉本氏も破局を認め、スポーツ紙もこぞって後追い。きれいにまとまった立派なスクープだった。

神林広恵(ライター)

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。

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最終更新:2023/12/12 21:00
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