日本の歴代アニメ映画興行収入ランキングTOP20! 200億円超の上位6作品は?
11月20日発表の全国週末興行成績に基づく映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)にて、7位にランクインしていたアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』。昨年8月公開の大ヒット作品で、今年1月に終映したが、10月20日から11月19日までアンコール上映されていた。
漫画家・尾田栄一郎氏が「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載している人気作品『ONE PIECE』は、1999年からフジテレビ系でテレビアニメ版を放送しており、00年3月より映画シリーズを展開。その最新作『ONE PIECE FILM RED』は、オリジナルキャラクター・ウタ(ボイスキャスト・名塚佳織、歌唱キャスト・Ado)を中心としたストーリーが好評を博し、アンコール上映も大盛況。最終的な累計成績は観客動員1474万人、興行収入203.3億円と伝えられ、国内で公開された歴代映画の興収ランキングでは『ハリー・ポッターと賢者の石』(01年12月公開)を追い抜き第6位となった。
「日本の歴代映画興収ランキングをアニメ作品だけで順位付けすると、『ONE PIECE FILM RED』の興収は5位。そもそも、同ランキングの上位にはアニメ作品が多く、国内でのアニメ人気の高さがわかります」(映画誌ライター)
歴代アニメ映画TOP20、「ジャンプ」原作作品の強さ
毎年さまざまなアニメ映画(海外作品も含む)が公開されているが、歴代アニメ映画の興収TOP20を並べてみると、20年10月に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が興収404.3億円でぶっちぎりの1位。2位は『千と千尋の神隠し』(01年7月公開)で316.8億円、3位は『アナと雪の女王』(14年3月公開)で255.0億円、4位は『君の名は。』(16年8月公開)で251.7億円、5位は『ONE PIECE FILM RED』、6位は『もののけ姫』(97年7月公開)で201.8億円と続き、ここまで“興収200億円超え”を達成。
なお、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は漫画家・吾峠呼世晴氏が「週刊少年ジャンプ」で連載していた『鬼滅の刃』を映画化。興収TOP20のうち、この『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(1位)と『ONE PIECE FILM RED』(5位)以外にも「ジャンプ」作品が2作ランクイン。8位の『THE FIRST SLAM DUNK』(22年12月公開)は漫画家・井上雄彦氏の『SLAM DUNK』が原作で、今年8月末までの超ロングラン上映により興収157.3億円を達成。14位の『劇場版 呪術廻戦 0』(21年12月公開)も漫画家・芥見下々氏が連載中の『呪術廻戦』を映画化し、興収138.0億円を記録した。
“少年漫画原作”だと、漫画家・青山剛昌氏が「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載している『名探偵コナン』の映画シリーズも人気で、今年4月公開の最新作『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は興収138.3億円まで伸ばし、13位にランクインしている。
ジブリ、ディズニー、新海誠監督作が複数ランクイン
一方、『千と千尋の神隠し』と同じ宮崎駿監督によるスタジオジブリ作品も複数ランクイン。6位の『もののけ姫』のほか、7位の『ハウルの動く城』(04年11月公開)は興収196.0億円、9位の『崖の上のポニョ』(08年7月公開)は興収155.0億円、16位の『風立ちぬ』(13年7月公開)も興収120.2億円をあげていた。
「ディズニーアニメ作品も『アナと雪の女王』を含めて5作、『君の名は。』の新海誠監督作品は3タイトルが、TOP20に入っています。ちなみに、同ランキングのうち“2020年代以降に公開した作品”は8作で、近年のアニメ人気の勢いを感じられますが、唯一“1990年代に公開した作品”である『もののけ姫』の強さも際立ちます」(同)
宮崎監督のジブリ作品では今年7月に『君たちはどう生きるか』も公開しており、11月19日時点の興収は85.6億円。まだ上映中とあってもう少し数字を伸ばすだろうが、ちょうど10年前の作品『風立ちぬ』の記録を上回るのは厳しいかもしれない。
日本歴代アニメ映画興行収入ランキングTOP20
1位:『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20年10月公開/興収404.3億円)
2位:『千と千尋の神隠し』(01年7月公開/興収316.8億円)
3位:『アナと雪の女王』(14年3月公開/興収255.0億円)
4位:『君の名は。』(16年8月公開/興収251.7億円)
5位:『ONE PIECE FILM RED』(22年8月公開/興収203.3億円)
6位:『もののけ姫』(97年7月公開/興収201.8億円)
7位:『ハウルの動く城』(04年11月公開/興収196.0億円)
8位:『THE FIRST SLAM DUNK』(22年12月公開/興収157.3億円)
9位:『崖の上のポニョ』(08年7月公開/興収155.0億円)
10位:『すずめの戸締まり』(22年11月公開/興収148.6億円)
11位:『天気の子』(19年7月公開/興収142.3億円)
12位:『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(23年4月公開/興収140.1億円)
13位:『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(23年4月公開/興収138.3億円)
14位:『劇場版 呪術廻戦 0』(21年12月公開/興収138.0億円)
15位:『アナと雪の女王2』(19年11月公開/興収133.7億円)
16位:『風立ちぬ』(13年7月公開/興収120.2億円)
17位:『ファインディング・ニモ』(03年12月公開/興収110.0億円)
18位:『トイ・ストーリー3』(10年7月公開/興収108.0億円)
19位:『シン・エヴァンゲリオン劇場版:II』(21年3月公開/興収102.8億円)
20位:『トイ・ストーリー4』(19年7月公開/興収100.9億円)