宮野真守と蒼井翔太は成功例! スタッフに聞いた「アーティスト活動が失敗している」と思う声優は?
本業以外にも、映画やドラマ、バラエティ番組に顔出し出演したり、アーティストとして歌手活動を行うなど、マルチに活動している声優たち。
2015年にテレビアニメ化(TOKYO MXほか)も果たしたソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』のプロデューサー役や、ディズニー映画『アナと雪の女王』シリーズのオラフ役をピエール瀧から引き継いだことで知られる武内駿輔は近年、高い歌唱力を武器に、ものまね番組で存在感を発揮。
また、アニメ『東京リベンジャーズ』(テレビ東京系)でマイキー役を務める林勇は、今年4月放送の『THEカラオケ☆バトルスペシャル 芸能界歌の異種格闘技戦 春の陣』(同)で優勝するなど、“歌うま声優”として実力を評価されている。
声優は声を使って表現することに長けているだけに、歌も得意な人が多いように感じるが……。
「『声が良いこと』と『歌がうまいこと』はまったくの別次元。『新世紀エヴァンゲリオン』(同)シリーズの渚カヲル役でおなじみの石田彰ら、高い演技力を持ちながらも、キャラクターソングを歌うことを頑なに拒否しているベテラン声優はいますからね。一方、最近では、武内や林のように、売れている声優のほとんどがアーティスト活動をしたり、キャラクターソングを歌ったりしています。声優専門学校では、歌唱力を鍛えるレッスンを導入しているところも多いようです」(制作会社スタッフ)
その上で、アーティストとしても成功していると思う声優は一体誰なのか、話を聞いてみた。
アーティストとしても成功している男性声優は、キングレコード所属のあの2人!
「まず挙げられるのは、キングレコードに所属している声優。男性声優だと、宮野真守や蒼井翔太です。キングレコードは、声優でも『アーティスト』としてきちんと売り出しますし、そもそも契約の際に、アーティストとして活動する上でのさまざまな制約を設けています。人気のある声優に“なんちゃってアーティスト活動”をさせるというほかのレコード会社とは一線を画しており、特に宮野と蒼井は、歌唱力もあって売り上げもまずます。キングレコードのお眼鏡にかなった『声優アーティスト』です」(同)
また、バンダイナムコミュージックライブのレコードレーベル・ランティス所属のロックユニット「GRANRODEO」も成功例ではないかという。
「声優・谷山紀章(KISHOW)と音楽家・飯塚昌明(e-ZUKA)によるGRANRODEOは、『声優界のB’z』というコンセプトで結成されました。谷山の歌唱力は声優界で群を抜いています。しかし、それ以上に、相方のギタリスト・飯塚の圧倒的なテクニックと楽曲の素晴らしさが業界内外で高い支持を受けている理由でしょう。GRANRODEOというか谷山は、間違いなくアーティストとして成功している声優といえます」(同)
『おれパラ』声優4人のうち、成功しているのは小野大輔のみ?
一方で、アーティストとして失敗していると思う声優について聞いたところ、同じくランティスレーベルの男性声優で、毎年12月に音楽の祭典『Original Entertainment Paradise』(以下、『おれパラ』)を開催している鈴村健一、森久保祥太郎、寺島拓篤、小野大輔の名前が挙がった。彼らには「歌唱力が伴っておらず、プロのアーティストを“気取っている”だけでは」(イベントスタッフ)という厳しい声も聞こえてくる。
「まず鈴村は、楽曲制作の時点で大ファンのMr.Childrenを意識しすぎていますし、森久保もそれほど売り上げを持っていない上に独りよがりな曲を作ったり、気まぐれにユニットを結成して放置したりと、ファンの目線に立って活動していない印象が強い。寺島も売り上げは振るいませんから、こうして見ていくと彼らのアーティスト活動は“失敗”寄りなのでは」(同)
4人の中で、小野は唯一、安定した売り上げを誇っているというが……。
「彼はもともと歌もダンスもそれほど上手ではなく、やはりアーティストとしては微妙と言わざるを得ない。それでも人気があるのは、ヘタなりに一所懸命なパフォーマンスが人を惹きつけるからでしょう。ファンを満足させているという点でいえば、彼はある意味、『おれパラ』の中で唯一成功しているといえるのかもしれませんが」(同)
“声優版旧ジャニーズ”のキラミューンは、入野自由以外「どんぐりの背比べ」
一方、ランティスと同じ、バンダイナムコミュージックライブの男性声優レーベル・キラミューン所属声優には、こんな意外な評価が。
「キラミューンは、ランティスと並ぶ2大レーベル。みんなで歌って踊る、キラキラしたアイドルのような感じで、コンセプトは『声優版旧ジャニーズ』といったところでしょうか。とはいえ、所属している声優は、入野自由以外、歌もダンスもイマイチで“どんぐりの背比べ”。ただ、そもそもファンは高いスキルより『キラキラした推し』を求めているのですから、キラミューンの方向性はそれでいいのかもしれません」(同)
レコード会社や所属レーベルによって、個性が分かれている様子の声優アーティスト業界。それぞれの特徴を知ることで、アーティストに対する見方も変わりそうだ。