旧ジャニーズ公認カレンダーは発売見送りへ――幹部が出版社に来訪して説明か
今年の『第74回NHK紅白歌合戦』に、旧ジャニーズ事務所のグループが出場するか否かに世間の注目が集まる中、出版社界隈では、来年度版の事務所公認カレンダーの話題が取り沙汰されているという。11月以降、事務所幹部が例年旧ジャニーズのグループカレンダーの制作を行ってきた各出版社を訪れ、「2024年度版に関しては『一律制作はナシ』と説明している」(スポーツ紙記者)そうで、予約開始を楽しみにしていたファンにとっては残念な結果となった。中には「ウチだけでも販売したい」と懇願した出版社もあったというが……。
旧ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏(19年に死去)の性加害問題が物議を醸す中、世間では、同社とメディアの癒着関係も問題視されるように。それを受け、テレビ各局が検証番組を放送しだした一方、多くの出版社は今のところ、目立ったアクションを起こしていない。
「旧ジャニーズはカレンダーの出版権を材料に、出版各社が発行する週刊誌に対し、所属タレントのスキャンダル記事を載せないよう、また、できるだけ厳しくない論調にするよう交渉してきた経緯がある。同社にとってカレンダー利権は、出版各社に対して優位性を確立するための武器になっていたことは間違いありません」(同)
出版各社が、カレンダー利権をめぐる旧ジャニーズとの癒着関係について明言していない状況からか、「来年度版のカレンダーは出るのか出ないのか、ハッキリしない状況が続いていた」(出版関係者)という。
「出版社はテレビ局以上に各社の判断が分かれていて、カレンダー制作を自ら辞退する社もあれば、会社としてジャニー氏や事務所に関するネガティブな記事を出さないスタンスを取り、『絶対に制作しましょう』と同社に働きかける出版担当者もいたようです。そんな中、来年度版の出版は見送りに。旧ジャニーズは、週刊誌報道をコントロールしていたカレンダーを手放した格好だけに、それ相応の覚悟が見て取れます」(出版関係者)
旧ジャニーズ内部で意見二分――週刊誌との今後の付き合い方
今年の『紅白』は出場枠がゼロになりそうだという報道もある一方、年末の一大イベント『ジャニーズカウントダウンコンサート』の開催は内定しているという旧ジャニーズ事務所。ファンがお金を払って楽しむ「イベントの開催」や「アイテムの販売」は継続するスタンスに見えるが、なぜ公式カレンダーの発売は取りやめたのか。
「旧ジャニーズ内部でも、週刊誌との今後の付き合い方に関しては意見が割れていたようです。以前までのように、手綱を握れるところは握った上で付き合っていくのか、いったん関係をリセットして新体制を作っていくか――実際には後者を選んだようで、すでにその影響が出始めています」(前出・スポーツ紙記者)
というのも、これまでジャニーズのネガティブ記事を極力控えてきた媒体が、突如として批判記事を展開するようになっているそうだ。
「ここ最近、メンバーの熱愛スキャンダルが立て続けに報じられているなにわ男子について、ファンのネガティブな声をまとめた記事や、『プロ意識を欠く行為だ』と非難する記事を次々と掲載。この“手のひら返し”は、カレンダーが消滅した影響によるものでしょう。といっても、再来年度以降のカレンダーの発売有無はまだ決まっていない。来年の今頃には、また情勢がガラリと変わっているのかもしれません」(同)
果たして1年後、旧ジャニーズとその周囲をめぐる構図は、どれだけ様変わりしているのだろうか。