映画『すみっコぐらし』最新作、井ノ原降板の影響を検証! シリーズの興行収入を比較すると?
11月3日公開の『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』が、同6日に発表された全国週末興行成績による映画ランキング(興行通信社調べ、以下同)で初登場2位を獲得。サンエックスの人気キャラクター「すみっコぐらし」(イラストレーター・よこみぞゆり氏)を劇場アニメ化したシリーズの第3作目で、1作目と2作目でナレーションを担当した20th Century・井ノ原快彦が今作では降板となり、その影響が心配されていたが……。
「同映画シリーズは、2019年11月に『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』、21年11月に『映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ』、そして今月3日に『映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ』を公開。前作、前々作では井ノ原と女優・本上まなみがナレーションを務め、子ども向け作品ながら大人にも大好評でしたが、最新作のナレーターは本上1人に。公開まで1カ月を切った段階で、映画の公式サイトにて井ノ原の降板が発表され、ファンにショックを与えました」(映画誌ライター)
井ノ原は昨年、ジャニーズアイランド社長を退任した滝沢秀明氏に代わって新社長に就任。また、今年はジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(19年7月に死去)の性加害問題が取り沙汰され、10月17日に「SMILE-UP.」へと社名変更した同事務所の副社長となった。なお、新社長は東山紀之が務めている。
「こうした動きの中、同12日に『ツギハギ工場のふしぎなコ』公式サイトで、旧ジャニーズと協議した結果『本シリーズのコンテンツ特性と現状をふまえ総合的に判断し、井ノ原さんによるナレーションを変更することになりました』と発表されました」(同)
ネット上には「イノッチのナレーション大好きだった」「タレントに罪はないのに降板なんて悲しい」「イノッチ降板なら、もう見に行かないかな」といった声が続出。なお、19年の『とびだす絵本とひみつのコ』は公開初日から3日間の観客動員11万4280人、興行収入1億3287万円をあげ、映画ランキング初登場3位にランクイン。21年の『青い月夜のまほうのコ』は公開初日から3日間で動員20万人、興収2億5000万円を記録して2位発進だった上、なんと翌週から2週連続で1位を獲得していた。
映画『すみっコぐらし』新作、「イノッチの声を聞けなくて寂しかった」の声も……
「それだけに、最新作『ツギハギ工場のふしぎなコ』は公開直前に井ノ原の降板騒動が起きてしまったことで“大ダメージ”を受けるかと思われましたが、初日から3日間の動員は19万2300人、興収は2億4300万円で、映画ランキングも2位発進と、前作とほぼ変わらない成績を収めました。ネット上のレビューを見ると、やはり『イノッチの声を聞けなくて寂しかった』という書き込みもありますが、一方で井ノ原降板に触れることなく、『今回も優しくて癒やされるお話で良かった』『シリーズ3作の中で1番好き』といった感想も寄せられています」(同)
また、同日公開の特撮怪獣映画『ゴジラ-1.0』が初日から3日間で動員64万8600人、興収10億4100万円をあげて映画ランキング1位に輝いたが、両方鑑賞したというネットユーザーの中には「ゴジラよりすみっコぐらしのほうが泣ける」と感じた者もいたようだ。
「このように、井ノ原の不在は、『ツギハギ工場のふしぎなコ』の客足にそこまで悪影響を及ぼしていないとみられます。派手に注目を集めている『ゴジラ-1.0』もまだまだ成績を伸ばしそうですが、『ツギハギ工場のふしぎなコ』もしばらくはランキング上位で戦えるのでは」(同)
『とびだす絵本とひみつのコ』は最終興収14.5億円、『青い月夜のまほうのコ』は12.6億円と伝えられたが、『ツギハギ工場のふしぎなコ』は自己ベストを更新できるだろうか。