サイゾーウーマンコラム日本のアウト皇室史「美智子さまいじめ」の主犯 コラム 【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!! 上皇后さま89歳の誕生日――「美智子さまいじめ」の主犯格、学習院女子の同窓会組織とは? 2023/10/20 16:17 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) 皇室日本のアウト皇室史 Getty Imagesより 2023年10月20日、上皇后・美智子さまが89歳の誕生日を迎えられました。宮内庁からは、上皇さまとしっかり手をつなぎながら、赤坂御用地を散策される美智子さまの映像を公開。 宮内庁によると、昨年4月、港区高輪の仙洞仮御所から赤坂の仙洞御所にお移りになった上皇さまと美智子さまは、「庭を訪れるツクツクボウシやエンマコオロギの声に耳を澄まされ、ヤマボウシ、舞妃蓮、ユウスゲ、ヒマワリ、ヒツジグサなど季節の草花を楽しまれながら、陛下と穏やかな日々をお過ごしです」という。 美智子さまが1959年に上皇さまとご結婚されて64年。初めての民間出身の皇太子妃だったため、ご成婚当初から数々の苦難があったことは、国民に広く知られるところ。特に「美智子さまいじめ」の主犯格としてよく名前が挙がるのは、学習院の高等科を卒業した女性限定の同窓会組織「常磐会」。聖心女子大出身の美智子さまが皇太子妃に決定したというニュースを聞いた常磐会メンバーは、「ひどくプライドを傷つけられた」とのことだが、果たして同会の実態とは――。歴史エッセイストの堀江宏樹さんにお聞きする。 ※2022年5月21日公開の記事を再編集しています。 「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 1960年、明仁親王(当時)と美智子さまの結婚に際して(C)gettyimages ――今回からは知る人ぞ知る、「常磐会」についてお話を聞かせていただきます。 堀江宏樹氏(以下、堀江) 常磐会は、学習院の高等科を卒業した女性限定の同窓会組織です。公式サイトによると「名称の『常磐会(ときわかい)』はいつまでも変わらないこと、あるいは木々の葉が常に緑であることの意」だとか。創設が明治28年(1895年)といいますから、長い歴史を持っています。 昭和時代までは歴代の皇后さまが総裁をおつとめになられ、「総会」は毎年1回、明治天皇の皇后だった昭憲皇太后の誕生日の5月28日に行われているそうです。 ――皇室との関係がとても深いことがわかりますね。 堀江 総会の様子を記した昭和中期の文章によると、「会場のメイン・テーブルには皇后席をはじめ旧宮家の席がもうけられている。その周辺には戦前派の有力な会員がむらがり、いきおい、戦後派の若い会員とははなればなれになってしまう」(「日本の孤島『常磐会』 学習院出の純血種女性」「週刊朝日」昭和33年=1958年12月28日号)」。 これを書いたのはジャーナリストの大宅壮一なんですが、独特の悪意が感じられる一文になっています(笑)。良家出身というバックグラウンドは同じでも、世代差は隠せないようですね。 ――会の雰囲気が厳かというか、特殊というか……。学校のOGの集まりとは思えない面々です。皇后陛下が常磐会の総裁を務められるとのことですが、美智子さま、雅子さまは学習院出身者ではないですよね? 堀江 そういう理由で、常磐会に総裁は現在置かれておらず、会長がそのトップということになります。最近、三笠宮家出身の元皇女である近衞甯子さんから、旧皇族夫人である竹田恭子さんに会長職が受け継がれました。なんにせよ、皇族・旧皇族にゆかりのある方が選ばれるという傾向は変わりないようですね。 この常磐会が特殊なのは、参加資格が限定されていることなのです。戦後にできた女子短大や学習院大学の女性卒業生は、入ることができません。女子短大や学習院大の女性卒業生は、学習院の男子卒業生の団体「桜友会」に入るという、かなり斬新なことになっているのです。 ――幼稚園〜高校の間に入学した女性生徒のみが入会できる狭き門、なのですね。 堀江 昭和47年(1972年)6月24日号の「微笑」に掲載された「浩宮妃は常磐会から… 高貴なる秘境・女子学習院同窓会『常磐会』の内幕をさぐる」と題された記事から引用すると、「もともと学習院は、幼稚園からの一貫教育をめざす学校。天皇家の例をみてもわかるように、どうしても学習院でなくてはならない人たちは、まず幼稚園に入り、小、中、そして高等科へとすすむ。途中から入学試験で入ってくるのは、むしろ“外様”。貴族の血は、下へ行くほど濃いのである」。 しかし、幼い頃から学習院で教育を受けた男性卒業生も同じなんですが、あえて女性だけで固まっているというあたりに常磐会が「高貴なる秘境」と呼ばれ、世間からは好奇の目で見られ続けた歴史がうかがえるような気がします。 次のページ 聖心女子大出身の美智子さまに、学習院「常磐会」は「プライドを傷つけられた」 1234567次のページ 関連記事 眞子さま、小室圭さんの報道に、美智子さまの思いは? 宮内庁の“抗議文”を皇室ウォッチャーが読む美智子さまと陛下の動向から護憲を訴える、「女性自身」の“骨太記事”雅子さまに向けられた「常磐会」の視線ーー皇后の座をめぐる「学習院VS聖心女子VS東京大学」の混戦雅子さま、皇后としての1年間は「想像外」!? 皇室ウォッチャーが語る「現在の病状」天皇に口説かれた女官が“本音”暴露! 皇后様に上から目線で問題発言!?【日本のアウト皇室史】