朝ドラ『ブギウギ』の趣里、どうしてヒロインに抜てきされた? 関係者が語る“ヒットのカギ”
10月2日からスタートしたNHK連続テレビ小説『ブギウギ』。初回視聴率は世帯で16.5%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)、個人で9.4%と、前作『らんまん』初回(4月3日放送)の世帯16.1%を0.4ポイント上回った。
ヒロイン・福来スズ子(花田鈴子)を演じるのは趣里だ。2,471人の応募からオーディションで選ばれたという。
「趣里はイギリスにバレエ留学するなど、ダンス経験も抜てきのポイントでした。また、スズ子のモデルとなった笠置シヅ子本人の身長は150cmだったそうで、対して趣里は身長158cm。小柄であることもまた審査に加味されたのでしょう」(テレビ業界関係者)
同作は、敗戦に沈む日本人に活力を与えたスズ子の波瀾万丈のストーリー。初回の冒頭では、スズ子が娘のアイ子をあやしたあと、ステージで「東京ブギウギ」を歌う姿が描かれたが、これから始まる彼女の紆余曲折の物語にふさわしい、印象的なシーンだった。
新朝ドラ『ブギウギ』ヒットのカギは?
出だしは好調な『ブギウギ』だが、今後、ヒットする可能性はあるのだろうか?
「この手の物語は朝ドラでは定番でしたが、最近は『おかえりモネ』『カムカムエヴリバディ』『ちむどんどん』『舞いあがれ!』『らんまん』とあらゆる角度から新しい試みがなされていた。万人受けする王道路線に戻ったことで、喜ぶ朝ドラファンも多いことでしょう」(同)
また、今後の登場人物についても話題だ。
「初回の冒頭では、菊地凛子が、スズ子の良きライバル・茨田りつ子として登場しています。彼女は『ブルースの女王』といわれた淡谷のり子がモデル。今後、時代背景的には、美空ひばりや江利チエミが登場してもおかしくない。昭和の芸能史、歌謡史を彩ってきたスターが劇中に次々と出てくるかどうかも、ヒットのカギでしょう」(芸能ライター)
一方で、脚本家が当初の発表から1名追加されるということもあった。
「脚本家は当初、足立紳氏の1人と伝えられていましたが、今年2月、櫻井剛氏も加わることが発表されました。足立氏はこれまでもっぱら、映画の脚本を手がけてきた人物で、自身もある地方局のインタビューで、朝ドラの脚本をオファーされた際の心境について、『テレビドラマをほとんど書いたことがなくて、「僕で大丈夫ですか?」って思いましたね』と振り返っています。途中から『マルモのおきて』(フジテレビ系)や『表参道高校合唱部!』(TBS系)などテレビドラマの脚本にキャリアのある櫻井が参加したのは、その辺りのフォローが必要だと制作側が感じたからでは」(テレビ業界関係者)
まだまだ始まったばかりの『ブギウギ』。過去の朝ドラには社会現象といえるほどヒットした作品も存在するが、それらと肩を並べることはできるだろうか。