コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

小倉優子に見る「不安が強い人は受験に向いている」理由

2023/10/05 21:00
仁科友里(ライター)

 が、ゆうこりんがVTR出演した10月2日放送『ぽかぽか』(フジテレビ系)を見ていると、彼女の人生が“激動”となった理由がわかったような気がした。

 同番組で、ゆうこりんはタレント・菊地亜美、野呂佳代と主婦タレント鼎談を行い、日々の生活について、大学のある日は朝4時に起きて自分の支度をし、お子さんを送り出して学校に向かうと話していた。また、児童文化学科に進んだゆうこりんに対し、菊地が「子どものことを勉強したくて、大学に入ったのか?」と尋ねると、「芸能界って、いつ仕事がなくなるかわからないから」と、大学受験挑戦の背景に、現在の仕事に対する不安があったことを告白。「芸能界以外の仕事もできるように」と、勉強が一種の“保険”であると語りつつ、「大人になってからの勉強って、楽しい」と付け加えた。

 いくら、いつ仕事がなくなるかがわからないのが不安と言っても、フツウの芸能人であれば、3人のお子さんを抱えて、大学受験に挑戦しようと思わないだろう。しかし、この不安の強さこそが、ゆうこりんのすべての行動の原動力となっているのではないか。

 不安が強いと、人は何らかの安定を得ることで心のバランスを取ろうとするもの。では、安定した生活を送るために必要不可欠なものといえば、やはりお金だろう。芸能人として売れれば大金が手に入るが、そうなれるのはごくごく一部のラッキーな人。運任せではなく、安定した収入を手に入れるためには、やはり高年収が約束された企業で働くことが近道で、そのためには高い学歴が必要といえる。

 つまり、受験に勝ち抜いて、名門校に合格することが、不安から脱却することにつながるわけだが、不安が強い人は、受験に向いているように思うのだ。というのも、ペーパーテストでいい点数を取るためには、自分の苦手な部分を徹底的に潰していくことが必要であり、不安が強い人は念には念を入れて、自分の弱点を失くすことを厭わないからだ。

 しかし、「自分の苦手分野を徹底的に攻略する」というやり方は、受験などのテスト勉強の際はプラスとなるが、人間関係では、自分のクビを絞めてしまう可能性がある。「あの人は〇〇を持っているのに、自分は持っていない」というように、他人と比べて「持っていないもの」をうじうじ考えてしまうこともあるからだ。

 ゆうこりんは『100%!アピールちゃん』において、ママ友と比べて、自分は学歴や教養がないことに引け目があるというような意味の発言をしていた。冷静に考えれば、ゆうこりんは10代の頃から芸能活動をしてきたわけだから、それは仕方のないことだし(今のように、芸能活動と学校を両立させる時代ではなかった)、ママ友の中には、ゆうこりんの経済力や知名度をうらやましがっている人もいるだろうから、お互い様だ。しかし、不安の強い人ほど、足りない部分ばかりに着目してしまう傾向があると思う。

 ゆうこりんは、初婚相手の美容師と別れた直後から、いろいろな番組で「恋愛はいいから、早く家族になりたい」と、子どものお父さんを求めているような発言をしており、再婚相手とも交際半年で再婚している。

 しかし、余計なお世話ながら、40歳過ぎまで独身でいた男性が、芸能人と結婚し、いきなり血のつながらない2人の子どものお父さんになることはそう簡単ではなく、もっと時間をかけて、関係性を築いていったほうがよかったのではないかと思う。

 なぜそうしなかったかというと、「お父さんがいないと、子どもたちがかわいそう」「お父さんがいないことで、不利なことが起きてしまうのではないか」と不安になったために、見切り発車で再婚を急いでしまったからではないだろうか。

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