『科捜研の女』第2話に「さすがにあり得ない」シーン――視聴者からツッコまれたマリコの行動とは?
沢口靖子主演のドラマシリーズ『科捜研の女』season23(テレビ朝日系)。第2話が8月23日に放送され、ネット上では「この事件で科捜研が動くのは、さすがに不自然」といった意見が見られた。
同シリーズは、京都府警の科学捜査研究所に所属する法医研究員・榊マリコ(沢口)とその仲間たちの活躍を描く推理モノ。昨年10月期のseason22では、それまでの人間味あふれるコミカルなテイストが排除され、スタイリッシュでミステリアスな作風にリニューアルされた。
「season22は、クールな演出が、視聴者の間で『暗い』『戻してほしい』と物議を醸すことに。そのためか、今シーズンは第1話でダジャレや同局ドラマシリーズ『警視庁・捜査一課長』のパロディが盛り込まれるなど、明るいムードに軌道修正されたんです。一方、同シリーズは2017年から出演していた橋口呂太役(渡部秀)が、当人をメインとした“卒業回”もないままseason21で降板しており、このことをいまだ根に持っている視聴者も多い。現在も、ネット上では『これでロタくんが戻ってきてくれればなあ……』といった声が散見されます」(テレビ誌記者)
『科捜研の女』は“死人なし”でも現場に急行?
※以下、『科捜研の女』第2話のネタバレを含みます。
今回放送された第2話では、香道(お香の教室)の家元・宝居茅子(浅野ゆう子)の孫娘で大学生の麗華(中尾百合音)が姿を消し、「5億円を用意しろ」という脅迫メールが届く誘拐事件が発生。
マリコや涌田亜美(山本ひかる)ら科捜研メンバーはすぐさま誘拐現場へ向かい、麗華が連れ去られた際に乗っていたモーターボートを調べる。
さらに、マリコが土門薫刑事(内藤剛志)とともに、茅子から事情を聞くと、麗華は10年前に事故で両親を失っていることが判明。脱水症状を起こしかねない麗華の監禁場所をいち早く突き止めるため、マリコたちは茅子の長男で野鳥写真家の雅臣(庄野崎謙)の元を訪ねる――。
「視聴者の間で意外な犯人が話題になっている第2話ですが、一方で『誘拐事件の脅迫メールが届いた途端に科捜研が動くのは、違和感ありすぎる』との指摘も。もともと科捜研の研究員が刑事のように臨場に行ったり、関係者に聞き込みをして回る様子が定番化している同ドラマですが、さすがに今回はツッコんでしまった視聴者もいたようです」(同)
『科捜研の女』なぜ科捜研が検視するのか?
なお、現実の科捜研は事件解決のために鑑定を行う組織で、要請を受けて臨場に行く際には、鑑識と同じ制服に着替えるのだという。殺人現場に白衣姿でフラっと現れるマリコの姿は、完全なフィクションといえる。
ただ、そんな同シリーズの「なんでもあり」のスタンスについては、前回の冒頭でしっかり提示されていたようだ。
「第1話の序盤、当然のような顔で遺体の検視をするマリコたちに、阿久津誠也刑事(徳重聡)が『なんで科捜研が検視なんかする?』と投げかけるシーンがあったんです。これに対し、マリコに同行していた亜美は『(検視を)するんですよ! うちの法医研究員は』と言い放ち、阿久津を黙らせていました」(同)
少々“力技”にも思えるが、第1話で科捜研も独自判断で検視を「する」と言い切った同作。こうしたエンタメに振り切った作風こそ、ファンに愛されているのかもしれない。