声優・神谷浩史、櫻井孝宏の代役は適任か――『モノノ怪』主演めぐる交代劇に関係者の本音は?
8月4日、アニメ映画『劇場版モノノ怪』の公式Twitter(現・X)が、主人公役は、声優・櫻井孝宏に代わって神谷浩史が務めると発表。ネット上のアニメファンの間ではさまざまな意見が上がっているが、業界内では今回の声優交代は好意的に受け止められているようだ。
同映画は、2007年にフジテレビ系「ノイタミナ」枠で放送された人気アニメ『モノノ怪』の劇場版で、もともと今年公開が予定されていた。しかし、主人公・薬売り役を担当していた櫻井が昨年10月にニュースサイト「文春オンライン」にて、放送作家・A子さんとの“10年不倫”をスクープされ、今年1月には続報として、アニメ業界で働くB子さんとも15年間に及んで不倫関係にあったことが発覚。
このスキャンダルを受けて、映画を制作するツインエンジンは、公式サイト上で公開延期および櫻井の降板を発表。「『劇場版モノノ怪』は舞台を大奥に移し、女性たちの苦しみと救済を描こうとしております。その作品性の観点からの決断となります」(原文ママ、以下同)と、その理由を説明した。
「また同社は、映画制作のためにクラウドファンディングで集めた約6000万円もの支援金について、希望者には返金を行うとも発表。ファンは制作側の誠実な対応を評価していた印象です」(芸能ライター)
そうして今回、薬売り役を神谷が担当することが明らかに。あわせて公開時期は24年夏に決定し、新ビジュアルと特報映像も解禁された。ネット上では「まさか神谷さんとは」と驚く声や、「神谷さんが演じる薬売りさん気になるので楽しみ」「神谷さんも素敵だけど、櫻井さんの抑揚つけた声が好きだった」「櫻井さん独特の色気ある演技が見れないの残念」などと賛否両論が寄せられている状況だ。
同学年で、アニメ『おそ松さん』シリーズ(テレビ東京ほか)など、共演作も多い2人だが、業界関係者によると、今回の役の引継ぎは「良い選択」だという。
「神谷は櫻井と声のトーンが似ていますし、落ち着いた声で演じれば、役にも合うと思います。また、ネームバリュー的には神谷のほうが格上ですし、演技力については同レベル、もしくは神谷のほうが上ですから、この交代には、文句のつけようがありません。それに、神谷は櫻井と違ってプライベートも真面目なので、今回降板する一番の要因となった“女性関係”についても心配はないでしょう」(声優業界関係者)
神谷浩史、櫻井孝宏の代役は「適任」?
神谷といえば、16年に「フラッシュ」(光文社)にて、愛娘のツーショットとともに、漫画家・中村光氏と結婚していたことが発覚した。
「業界内でくっついたり離れたりを繰り返す声優が多いため、恋愛がらみの話は、どんな些細なことでもすぐに知れ渡るのですが、神谷は結婚する以前も、浮ついたうわさは一切聞いたことがありませんでした。もともと女っ気がなかった人ですし、とても真面目。そういう意味でも、櫻井の代役に適任だと思います」(同)
ただかつて神谷はラジオ番組で「結婚したい」などと発言していたことから、結婚をスクープされた際は「嘘をついてたってこと?」「独身のフリをしてたことが許せない」などと、ファンの怒りを買い、当時は炎上騒ぎとなったが……。
「しかし、その後の対応が、櫻井と神谷では大きく異なりました。もちろん報道された内容はまったく違いますが、櫻井は当時所属していた事務所の公式サイトを通して謝罪したのみ。事務所コメントも櫻井をかばうような内容で、『身内に甘すぎる』と物議を醸しました。一方、神谷はパーソナリティを務めるラジオ番組できちんと自らの言葉でファンに説明。おそらく彼は、全面的に事務所がバックアップをしたからこそ、炎上を最小限に食い止められたのでは。こういったスキャンダル発覚時の対応は、『事務所力』が顕著に表れます」(同)
紆余曲折ありながらも、来年夏に公開が決まった『劇場版モノノ怪』。神谷が櫻井ファンを納得させるような演技を見せてくれることに期待したい。