サイゾーウーマンカルチャーインタビュー男性アイドルの性的消費問題 カルチャー アイドルオタクのモヤモヤ Snow Man・ラウールは未成年で「桶ダンス」……メディア研究者に聞く男性アイドルの性的消費問題 2023/07/31 18:00 雪代すみれ(ライター) ジャニーズジャニー喜多川インタビュー 男性アイドルの性的搾取に「葛藤を抱える」ことが意識的な証拠 ――田島先生が教える学生さんたちのように、ジャニーズファンの中には、担当が性的な売り方をされていることに葛藤を覚えている人もいます。今後、どのようにアイドルを応援すればよいのでしょうか。 田島 一番は性的搾取だと思うような出来事があったときに、「傷つく人はいないだろうか」と少し立ち止まって想像してみてほしいです。ここ数年で多様なものに対する可視化と許容がなされるようになって、さまざまなファンやアイドルがいること、解釈の仕方も一人ひとり違うことが認識されつつあります。だからファンもアイドルも、性別によって一くくりにしてはいけないですよね。 それに最近は、ファンだけでなく、アイドル側にも、ジェンダーやセクシュアリティの事柄について問題意識を持ち、葛藤しながら活動している人も増えているように感じます。 ――ファンの中には、具体的にアクションを起こせないことのもどかしさを抱える人もいると思います。 田島 葛藤を抱えること自体が、この問題に対して意識的な証拠です。事務所やアイドル本人に直談判などはできずとも、今は疑問に思ったことに対して、SNS等で声を上げやすくなりました。自分はマイノリティだと思っていたけれども、実は「サイレント・マジョリティ(モノを言わない多数派)」ということもあります。 一方で、アイドルも自分たちと同じリアルな人間であることを忘れてはいけないですよね。SNSは応援しているアイドルも含め、誰にでも見られる可能性がありますし、想像以上の発信力を持つこともある公的な空間です。そのことを念頭に置いた発信を心がける必要があると思います。 そして、「ファン」「アイドル」さらには「事務所」と大きくくくって語ってしまうあまり、そこに存在する多様なあり方を忘れてしまいがちになることを肝に銘じておきたいですよね。これは自戒も込めて。 ASTRO・ムンビンさん死去……光と闇を持つK-POPアイドルをどう推せばいいの? ジェンダーや人権をテーマに取材をするライター・雪代すみれさんが、アイドルに関する“モヤモヤ”を専門家にぶつける連載「アイドルオタクのモヤモヤ」。今回のテーマは、「K...サイゾーウーマン2023.06.27 ジャニーズファンが避けてきた「ジャニー氏の性加害」問題――研究者に“向き合い方”を聞いた ジェンダーや人権をテーマに取材をするライター・雪代すみれさんが、アイドルに関する“モヤモヤ”を専門家にぶつける連載「アイドルオタクのモヤモヤ」。今回のテーマは、「ジ...サイゾーウーマン2023.05.06 岡田准一に「かわいい」と言えない――男性ジャニーズファンの苦脳を研究者に聞いた ジェンダーや人権をテーマに取材をするライター・雪代すみれさんが、アイドルに関する“モヤモヤ”を専門家にぶつける連載「アイドルオタクのモヤモヤ」。今回のテーマは、「男...サイゾーウーマン2023.05.05 前のページ12 雪代すみれ(ライター) 1991年生まれのフリーライター。ジェンダーやフェミニズム関連の取材・執筆(ブックレビューやエッセイ等)を行う。 ヨガジャーナルオンラインやGINGERでも執筆。 X:@yukishiro7946 HP 最終更新:2023/07/31 18:00 男性だからって裸にしていい訳じゃない 関連記事 水着Jr.、エロハンガー……「自分も性的搾取していた」ジャニー氏の性加害報道めぐるジャニオタの矛盾とつらさジャニー氏の性加害報道、「ジャニオタの罪」とは? 「物語として考えてた」加害者意識に向き合うASTRO・ムンビンさん死去……光と闇を持つK-POPアイドルをどう推せばいいの?ジャニーズファンが避けてきた「ジャニー氏の性加害」問題――研究者に“向き合い方”を聞いた岡田准一に「かわいい」と言えない――男性ジャニーズファンの苦脳を研究者に聞いた 次の記事 関西Jr.・角、10歳の後輩に憤慨 >