コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」
ぱーてぃーちゃん・信子と金子きょんちぃの“無礼芸”に考える、ギャルタレントの条件
2023/07/27 21:00
そもそも、見た目以外のギャルの条件とは、一体何なのだろうか。「ギャル=タメ口、無礼」のイメージは確かに強いものの、みちょぱやゆうちゃみ、藤田ニコルなど、ブレークしたギャルタレントは、むしろ「礼儀正しい」と言われていることが多い。
ニコルは6月22日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に出演した際、かつてギャル雑誌の撮影時、ロケバスの座席に上座下座があることを知らず、つい先輩の席に座ってしまって怒られたというエピソードを披露していた。
ニコルといえば、大衆演劇のスター・梅沢富美男に「いい子だ」とベタ褒めされていたが、若いうちに、しっかり上下関係を叩き込まれたことは、芸能界に進出した後、プラスに作用したように思う。こうやって考えていくと、タメ口や無礼はギャルの証しとは言えない気がするのだ。
ギャルとは、ギャルらしい見た目に加え、“頭の良さ”を視聴者に感じさせる人ではないかと思う。ギャルタレントはいわゆる高学歴でないことがほとんど。漢字が読めなかったり、ことわざを知らないなど、おバカキャラ的な一面もある一方、何かについて教えると、一番大切な部分を一瞬で理解できる力を持っているように感じる。彼女たちが「礼儀正しい」と評されるのは、「この場では礼儀正しさが求められる」ということを敏感に察し、すぐさま実行に移せるからではないか。ギャルタレントはそういった“感性”で勝負するものだと思う。
信子ときょんちぃは、共に30歳前後と、年齢的にもギャルを標榜していくのはキツくなっていくだろう。人気があるうちに、次の手を見つけたほういい。おせっかいながら、そんなことを思ったりした。
最終更新:2023/07/27 21:00