フジ『27時間テレビ』歴代の騒動プレイバック――乳首ポロリや「SMAP殺す気か」批判も
1987年の『FNSスーパースペシャル 1億人のテレビ夢列島』が前身となり、2002年から正式名称『27時間テレビ』となってから今年で37回目となる、フジテレビ系列恒例の特別番組『27時間テレビ』。
近年は放送のたびに「つまらない」「やらないほうがマシ」などと叩かれながらも、視聴者の関心を集めており、今年のMCはお笑いコンビの千鳥、かまいたち、ダイアンの3組に決定。『明石家さんまのラブメイト10』『有吉ダマせたら10万円』などの企画が発表されているが、果たして視聴者の反応は……? 放送に合わせて、近年の『27時間テレビ』にまつわる騒動をプレイバックする。
『27時間テレビ』視聴率9.8%に終わった女芸人11人司会(2013)
2013年、フジテレビの年に1度の大型特番『FNS27時間テレビ』(8月3~4日)の平均視聴率が、過去最低となる9.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)を記録した。司会者にはオアシズ、森三中、椿鬼奴、友近、ハリセンボン、柳原可奈子、渡辺直美の女芸人11人が抜てきされ、これまで単独の大物司会者が恒例だったことから、「新しい試みだ」と視聴者の間で話題になっていたものの、フタを開ければ惨敗。
森三中の大島美幸が、局内の女性風呂からの生中継コーナーで乳首をポロリするなど、「下品だった」という批判も上がった。
『27時間テレビ』SMAPノンストップライブで「SMAP殺す気か」批判(2014)
14年は『武器はテレビ。SMAP×FNS27時間テレビ』をテーマに、SMAPがMCを務めた。SMAPの「解散」がテーマのドラマが放送されたり、1996年に脱退した元メンバー・森且行からの手紙が紹介されるなど、“異例”続きの内容となり、視聴率は、27日午後6時30分~午後8時54分までが20.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を獲得し、瞬間最高視聴率は23.8%。全平均は13.1%を記録した。
数ある企画の中で一番の盛り上がりを見せたのは、25時間寝ていないSMAPが、グループ史上最長となる45分3秒のノンストップライブをに挑むというもの。41歳の中居正広は息が上がり、曲の途中で舞台裏に戻る場面もあったため、ネット上では「中居くん大丈夫か」「SMAP殺す気か」という声が噴出した。
『27時間テレビ』中居正広「痛み止めのお薬飲んだ」(2014)
SMAP・中居正広が、ラジオ番組『中居正広のSome girl’ SMAP』(ニッポン放送、2014年8月2日放送)で、『27時間テレビ』の裏話を明かした。SMAPは、番組終盤で「45分3秒のノンストップライブ」に挑戦。41歳の中居は最初こそキレのある動きを見せていたが、不眠不休の上に野外でのライブだったこともあり、曲中でステージ上に座り込む、ステージ袖に戻るなど、つらそうな様子に。
リハーサルは本番同様に「4~5回やった」といい、その段階では声も出ていて「体力的にも全然問題ない」と、実感していたそうだが……。「『これはいけるかな~』なんて思いながら。で、体調的には、う~ん……まぁ、ちょっと前々から痛いとこがあって、本番前に痛み止めのお薬を飲んで。体力的なこともそうですけど、喉が飛んだら何も歌えないな、と思って」
と、本番前には痛み止めを服用したことに加え、喉の治療も行ったことを告白。しかし、『27時間テレビ』2日目の27日には睡眠不足ということもあったのか、呼吸を大きく吸うと胸に痛みが走り、声も出なくなってきたため、さらに本番中にも痛み止めを飲んだという。
『27時間テレビ』SMAP・中居正広フル起用で非難ごうごう(2015)
15年の『27時間テレビ』は、ナインティナインが3回目の総合司会を務め、『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)のチームが中心となって“本気”をテーマに放送。SMAP・中居正広もMCとして本格出演した。しかし、のどの腫瘍を摘出する手術を受けたばかりの中居を“フル参戦”させたこと、また番組内での中居の扱いに対してSMAPファンの怒りが爆発した。
タイムテーブルを見ても、ほとんどのコーナーに中居の名前があり、「メインのめちゃイケメンバーより、中居君の出演コーナーの方が多い」と、驚きの声が漏れ、ナイナイの2人が仕切る場面も少なく、視聴者からは「ナイナイが中居のアシスタントに見える」という声も出ていた。
番組中、中居の右腕には注射をした後に貼る絆創膏のようなものが見えており、“酷使”される中居の体調を多くのファンが心配していたようだ。昨年の『27時間テレビ』でも小さな絆創膏が確認され、「疲労回復か痛み止めの注射を打ったのでは」とウワサになっていたが、病み上がりの今年はさらなる疲労が中居を襲ったと想像できる。
『27時間テレビ』30年でのワースト視聴率更新(2016)
16年の『27時間テレビ』は平均視聴率が7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、1987年に『テレビ夢列島』でスタートして以来歴代最低の平均視聴率に終わった。
総合司会を立てず、明石家さんまや内村光良(ウッチャンナンチャン)といった芸能人がリレーでMCを担当していく形式。オープニングに登場したのはアンタッチャブル・山崎弘也やピース、オードリー、陣内智則など。その直後に始まった、ビートたけし扮する「ビート・カッパ・北野」なるマジシャンによる水中脱出ショーも、事前録画のVTRを流しただけだった。
テーマは「参加型フェス」。実際の野外音楽フェスをイメージして、歌手のナオト・インティライミが27時間で100曲を歌いきるコーナーがあったが……。
『27時間テレビ』ビートたけしと関ジャニ∞・村上信五司会で8.5%(2017)
17年の『FNS27時間テレビ にほんのれきし』(フジテレビ系)の平均視聴率は8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。視聴者からは「予想以上に面白かった」と好評の声が上がったものの、「27時間テレビでやる理由がわからん」といった疑問の声も上がった。
総合司会のビートたけしとキャプテンの関ジャニ∞・村上信五が、旧石器時代から現代まで“にほんのれきし博物館”を27時間かけて巡るといった内容で、バカリズムが脚本を手掛けたドラマや『ホンマでっか!?TV』『さんまのお笑い向上委員会』『関ジャニ∞クロニクル』といったフジテレビ系の人気番組とコラボし、日本の歴史を掘り下げるプログラムが放送された。
“収録済みのVTRが中心の番組構成”ということで、放送前は物議を醸していたが、視聴者からは好評の声も。
『27時間テレビ』放送中止、前年は歴代ワースト視聴率(2020)
1987年から毎年放送されてきた『27時間テレビ』だが、34回目となるはずだった20年、史上初の放送休止に。表向きの理由としては、コロナ禍での安全確保や、出演者のスケジュール調整が難しかったから……とされているものの、実際は「そこまでしてやるほどではない」という局サイドの意向が大きかったようだ。
19年の全時間帯平均視聴率は5.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で歴代最低を記録。3年連続でのワースト更新となっていた。