性犯罪でNPO理事長が逮捕! 元女囚が考える、ムショ帰りの「更生支援」の現実
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
7月1日は「更生保護の日」
毎日、暑すぎですね。読者の皆様は、熱中症は大丈夫ですか? 瑠壬はなんとかやっております。
知らんかったのですが、7月1日は「更生保護の日」なんですね。
いろんな記念日があるもんですが、歌手の鳥羽一郎さんの「保護司さん活動」が7月1日のニュースに出てました。鳥羽一郎さんの歌う「愛をみんなで」は「更生保護の歌」やそうで、「愛や情けが余っていたら、足りない人と分け合おう」ちゅう泣ける歌詞です。
インフルエンサーちゅうか、やっぱり有名な人気者が保護司さんになると説得力がちゃいますね。瑠壬もがんばりたいです。
2020年の再犯率は約5割と過去最高に
アタリマエですが、更生保護は難しいです。なんと今は再犯率が約5割なんですね。1972年の調査から過去最高やとか。ムショ帰りの半分はムショに戻るんですよ。すごくないですか?
それで、元プロボクサーの村田諒太さんが「加害者の社会復帰」をテーマに中高生と話し合ったそうで、とても感動しました。
村田さんは、「出所しても働き先がない、住む場所もない、当然お金もない。でも食事をしなければ死んでしまう。となると再び犯罪を犯してでもご飯を食べようとする。犯罪は絶対によくないことですし、肯定もまったくできません。でも、心情的には理解できます。やはり再犯に走らないように、社会が出所者を受け入れる環境づくりが必要です」と子どもたちに語りかけ、みんな真剣に聞いたようです。
ほんまにそうゆうことなんですよね。お金もですが、仕事や仲間、居場所がなければ、また事件を起こしてしまいます。社会で受け入れなければ、被害者も増えます。
鳥羽さんもやけど村田さんの言葉にも重みがあって、こうゆう人がもっといてれば再犯も減るのとちがうかなと思てたら、すごい事件がありました。
更生支援のNPO法人理事長が性犯罪で逮捕
更生支援のNPO法人マザーハウスの理事長が性犯罪で逮捕起訴されてたんですね。
DARC(ダルク/薬物をやめたい人のサポートとケアをするリハビリ施設)もですが、スタッフはもともと前科のある人たちなんで、再逮捕もまあ聞く話ではあるんですが、性犯罪は微妙すぎです。クスリ(違法薬物)は自分や家族だけの問題ですが、性犯罪は他人とゆう被害者を生みますからね。
ニュースによると、マザーハウスに相談に来た女性に「悪霊がついているから清めなければいけない」とか言うて、女性の服を脱がせるなどして暴行したそうです。
報道だけですからわかりませんが、元理事長(7月18日付で辞任らしいです)は更生支援の実績で作田明賞(犯罪防止や犯罪者の更生に寄与した人を表彰する賞)も受賞した方ですから、今まで「ええ話」として取材したマスコミは、みんな事実を調べてほしいです。
性犯罪、しかも「悪霊がついとる」ときちゃうと最悪ですが、判決が確定するまでは無罪と思いたいです。瑠壬も「無罪推定派」です。でも、事件は5月なのに、なんで発表は今なんでしょうか。そのへんもマスコミは取材してほしいです。
ちなみに元理事長を支えてきたのは統一教会の弁護人で有名な弁護士さんで、報道だけやといろいろかばいようがないんですが、マザーハウスを信じてきた人たちのためにも、「ちゃんとした報道」とマザーハウスからの説明をお願いしたいと思いました。