コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

渡辺謙、杏と共演した『マツコ会議』に感じた“自分が傷つける側”である意識の欠如

2023/07/13 21:00
仁科友里(ライター)

私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。

不倫しても許されるタレントNo.1の渡辺謙(C)サイゾーウーマン

<今回の有名人>
「外国に行っていると、自分で情報を選べる」渡辺謙
『マツコ会議』(7月8日、日本テレビ系)

 2016年、「週刊文春」(文藝春秋)が報じたベッキーとゲスの極み乙女。・川谷絵音の不倫スキャンダル以降、不倫は「問答無用の絶対悪」とされ、番組を降板したり、人によっては休業を余儀なくされることも出てきた。テレビ局がコンプライアンス遵守を強化しており、不倫をしている人は一律テレビに出さないというのなら納得がいく。しかし、実際は「Aさんの不倫は許すが、Bさんはダメ」というように、人によってペナルティが異なっているように思えてならない。

 なぜか許されてしまう芸能人の筆頭が、俳優・渡辺謙ではないだろうか。

 17年に元ホステスの女性との不倫を「文春」に報じられた渡辺。元妻である女優・南果歩の乳がん闘病中の不倫だったそうだ。不倫にいいイメージを持つ人はかなりの少数派だろうが、ましてや妻の闘病中とあれば世間から大ブーイングが起こり、芸能レポーターたちの追及も厳しいはず……と思ったが、そこまで世間はこの話題に反応を示さず、会見でも特に厳しい質問をする記者はいなかったと記憶している。

 不倫報道後の18年、渡辺はNHK大河ドラマ『西郷どん』に出演しているが、17年に同じく不倫報道のあった女優・斉藤由貴は出演を辞退。大河ドラマだけでなく、斉藤はゲストとして出演したBSプレミアム『ザ・プロファイラー』でも内容を差し替えられるなど、NHKから少しの間“締め出し”を食らった状態になっていた。どうして斉藤がここまでの仕打ちを受けたのかはわからないが、前年の不倫報道の影響と考えるのが自然ではないだろうか。

 しかし、同じ不倫でも、渡辺に関してはおとがめなしなのである。渡辺は『西郷どん』に出演しているし、降板や活動自粛もしていない。男性、かつ知名度の高い国際派俳優だと、不倫をしても許されるのだろうか?

渡辺謙に手ぬるい週刊誌――若い女性と結婚した希望の星?

 日頃、芸能人の不倫に厳しい週刊誌も、渡辺には何だか手ぬるい気がする。主婦と生活社が運営するニュースサイト「週刊女性PRIME」は7月3日、「渡辺謙がひた隠した21歳下元ホステスとの再々婚『幸せになって』エール送られた南果歩への“負い目”」という記事を配信している。

 内容を要約すると、渡辺は今年の春に不倫相手とされた女性と3度目の結婚をしているが、スポーツ紙に報じられるまで、結婚したことを隠していた。元妻の南は渡辺の結婚について「おめでとうございます。幸せになってください」とコメントしていたが、彼女を裏切った負い目があったため、発表できなかったのではないかという芸能プロ関係者の見立てを紹介している。

 ……が、別れた妻に負い目を感じて再々婚の発表をためらうような繊細な神経の持ち主なら、そもそも不倫なんてしないのではないだろうか。同記事によると、渡辺の不倫グセは今回に限ったことではなく、初婚時の妻と離婚裁判をした際には、女性関係を暴露されたそうだし、離婚成立後、すぐに南と再婚するなど、常に女性がいないとダメなタイプのようにも見える。

 ますます渡辺はなぜ週刊誌に批判されないのかと不思議に思うが、ニュースサイト「日刊ゲンダイ」に至っては、「俳優・渡辺謙は21歳年下女性と3度目…バツあり男性の再婚戦略は『離婚を箔にする』」(7月9日配信)と、渡辺をまるで、若い女性と結婚した希望の星のような書き方をしているのだ。

 加えて、渡辺は“タイミング”にも恵まれているところがある。渡辺が再々婚を発表したのは6月30日で、この件が記事化される場合、当然、過去の不倫や離婚も蒸し返されると思っていた。「人の噂も七十五日」というが、再々婚記事が出ることで「そう言えば、あの人……」と思い出す人もいるので、渡辺への批判が高まるだろうと見ていたのだ。

 しかし、7月1日に、広末涼子の不倫相手である有名シェフ・鳥羽周作氏が、「東京スポーツ」の記者に、広末の夫のキャンドル・ジュン氏を「抹殺された方がいい」と打ち明けたことが、同紙ウェブサイトで記事になった。鳥羽氏にとってキャンドル氏は“ライバル”なわけだから、そもそもいい感情を持つはずはないのだが、それにしても大のオトナがマスコミに向けて「抹殺」と発言するとは穏やかではない。マスコミや世間の関心は鳥羽氏に移り、渡辺の過去が蒸し返されることはなかった。

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