ヘンリー王子、“盗聴裁判”で法廷へ……証言に確証なく敗訴の可能性も?
一方の王子は、今回の裁判でダイアナ元妃の浮気相手だったジェームズ・ヒューイットが「生物学上の父親」だと報じられたことで、自分が王室から追放されるかもしれないと不安を抱くようになったとも証言。王子に精神的なダメージを与えて続けてきたメディアを強く批判した上で、「人生においてメディアはずっと私をあざむいてきた。不正に隠蔽したりしてきた」と声を詰まなせながら語り、「(盗聴に関する)私の訴えは臆測ではない」と強調した。
さらに、18年にメーガン夫人とフランスでバカンスを楽しんでいる時に、今回の訴訟の弁護士デヴィッド・シャーボーンと出会い、「王室の組織立った方法とは異なる形でメディアからのプライバシー侵害や攻撃を止めよう」と検討し始めるようになったとも告白。
また、ダイアナ元妃の元執事で頻繁にメディアに登場しダイアナ元妃や自分やウィリアム皇太子についてコメントするポール・バレルのことを「二枚舌のクソ野郎」と表現。彼との面会についての証言を行ったが、被告側の弁護士から「SPARE』に書かれている内容とは異なると指摘されるシーンもあった。
加えて王子は、チャールズ国王の称号「HM(His Majesty)」を、「HRH(His Royal Highness)」と誤って記していたとのこと。それらの情報を総合して、「王子はとりあえず今までの不満をぶちまけたいだけでは」と失笑する声もネット上で上がっている。
英ニュースチャンネル「GB News」のキャスターは、(王室を離脱し好き放題やっている)王子には怒りしかなかったが、かわいそうに思えてきた。裁判の要となる証拠が出せなかったからだ」「反対尋問を受けた王子は『わからない』と18回、『覚えてない』と9回も発言。大丈夫なのかと心配になるほどだった」と同情した。
ネット上では、「王子は精神的に不安定になっているようで心配」「王子が傷ついているのは明らかなのだから、きちんとした治療を受けるべきだ」という心配の声も上がっている。
また、王子を訴訟に引きずり込んだのは、同じく電話盗聴をめぐりMGNを提訴したことがある俳優のヒュー・グラントで、王子は彼に利用されているだけだという説も流れており、ネット上ではあらゆる角度からこの話題で持ちきりとなっている。
大きな注目を集めたわりに、肝心の証拠はなかったと報道されている今回の裁判だが、今後ヘンリー王子が出廷する予定はないとのこと。裁判は今年後半に判決が下される見通しだと報じられている。