『unknown』伏線未回収で“打ち切り”説浮上! 謎すぎるラストに視聴者大混乱
高畑充希と田中圭がダブル主演を務める連続ドラマ『unknown』(テレビ朝日系/火曜午後9時~)が、6月13日放送の第9話で最終回を迎えた。世帯平均視聴率は第1話で7.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録して以降、5~6%台という低空飛行だったが、最終回では7.0%まで上昇し、なんとか盛り返した。
同ドラマは、吸血鬼であることを隠して生きる週刊誌記者の闇原こころ(高畑)と交番勤務の警察官・朝田虎松(田中)が、“血を抜かれた遺体が見つかる連続殺人事件”を追う恋愛サスペンス。
※以下、『unknown』最終回のネタバレを含みます。
最終回では、こころの同僚のカメラマンで、吸血鬼ばかりを狙う連続殺人事件の真犯人・加賀美圭介(町田啓太)と、駄菓子屋「うめぼし堂」店主の“梅ばあ”こと今福梅(木野花)の関係が発覚。
梅ばあはかつて養護施設で働いており、幼くして両親を亡くした加賀美がその施設に引き取られることに。両親を失って塞ぎ込んでいた加賀美に、梅ばあは吸血鬼の絵本を見せて「悪い吸血鬼が両親を殺した」と方便で嘘をつき、加賀美が吸血鬼を憎み、殺そうとする原因を作ってしまったのだ。
しかし、本当の両親の死因は、加賀美が毒があると知らずにスズランの花を紅茶に入れたこと。その後、加賀美は連続殺人犯として警察に逮捕される。
『unknown』のラストに視聴者騒然「まさかの夢オチ?」
後半では、こころと虎松がキスを交わす“ラブラブ”なシーンが登場。事件を乗り越えた2人が、愛を誓い合って終わる……かと思いきや、「1カ月前」の文字とともに、居酒屋で登場人物たちが「おめでとうー」などと笑顔で騒いでいるシーンへ。
この場面には、ウエディングドレス姿のこころや加賀美、梅ばあのほか、事件で殺された犠牲者たちも登場。最後はテーブルの上に置かれた「虎松&こころの結婚披露宴~春陽町の愉快な仲間たち~ 余興台本」と書かれた冊子が大写しとなって終了した。
この不可解なラストシーンに、ネット上では「ストーリー全部が余興だったってこと?」「まさかの夢オチ?」と困惑する視聴者が続出。
しかし、番組公式インスタグラムは放送後、このラストシーンの動画とともに、「最終話より。叶(かな)わなかったHAPPY WEDDING 1ヶ月前 結婚披露宴の余興劇のカーテンコールの練習をする #こことら with春陽町のゆかいな仲間たち。もう戻らない、在りし日の幸せな時間」(原文ママ、以下同)と投稿。
さらに、脚本を手がけた徳尾浩司氏も、Twitterで「舞台でいうところのカーテンコールですね!」「幸せだった頃(余興の練習をしていた頃)の映像で終わりたい、というPの発案で作った素敵(すてき)なラスト。夢オチではないよん」と説明。
どうやら、事件によって行われなかった披露宴の余興を、みんなで練習していた場面……ということのようだ。
『unknown』、伏線未回収で“打ち切り説”まで……
ただ時系列を遡ると、この余興練習の時点で加賀美はすでに殺人を犯しており、そうした悲しい現実と楽しげなラストシーンの温度差にモヤモヤする視聴者も少なくない様子。
そのため、「夢オチでした、チャンチャン……のほうがまだ納得できた」「説明されたところで疑問しか残らないし、公式からの説明がないと意味がわからないドラマってどうなの?」と、依然として不満の声も目立つ。
また、虎松の父・一条彪牙(井浦新)が過去に起こした殺人事件の動機や、殺害後の行動が最後まで明かされなかったため、「伏線が回収できていない」との指摘も。このほか、疑問が解消されない部分が複数あるとの声もあり、物議を醸しているようだ。
最終回はさまざまな要素を詰め込んでいる印象もあったため、“打ち切り”説まで浮上している『unknown』。放送終了後に制作サイドが慌ててラストシーンの意味を説明するというのは、なかなか異例の事態といえそうだ。