【薬剤師監修】「円形脱毛症」の原因はストレスじゃない? 対策や予防法を徹底解説
円形脱毛症になるきっかけの一つにストレスがあります。ストレスが直接、円形脱毛症を起こすわけではありませんが、ストレスによる血行不良やホルモンバランスの乱れが、毛髪に影響することは否定できません。
円形脱毛症は、毛包の周りに炎症が起き、一部のTリンパ球が自分の髪を攻撃してしまう自己免疫反応により生じます。通常は異物を攻撃するはずのリンパ球が異常をきたし、自分の毛包を攻撃することで抜け毛が生じるのですが、その要因としてはストレス以外にも、風邪や睡眠不足、疲労、出産、ケガ、胃腸炎などが考えられるのです。
4. 円形脱毛症かも? と思ったら
円形脱毛症かな? と思っても、初めは毛が抜けることに驚いて、薄くなった部分を隠すことばかりに気をとられてしまうかもしれません。しかし、自己流でケアすることは円形脱毛症以外の病気を見逃すことにもつながるため、早めに病院を受診して診断を受けることが大切です。
特に、子どもの場合は、自分で毛を抜いてしまう病気もあります。
4‐1. 早めに皮膚科を受診する
円形脱毛症のなかでも、単発型の軽い症状であれば早期の回復が見込めるので、診療ガイドラインに沿って早期に治療することが重要です。また、専門科を受診することで、日常生活のアドバイスやシャンプーの仕方、マッサージ方法、患部の隠し方など、自分でできる取り組みを教えてもらえます。
4‐2. ストレス解消や生活習慣の見直し
日頃より、ストレス源とはなるべく距離を置くことが重要です。それでもストレスが生じてしまうときは、好きな音楽やアロマなどを取り入れてみたり、湯船に浸かったりしてリラックスするなど、ストレスをため込まない工夫をしましょう。
4‐3. 漢方薬を取り入れる
円形脱毛症のはっきりした原因や治療法は確定しておらず、再発を繰り返すことも多くあります。光線治療や外用薬、内服薬を使用しても、思うように効果が得られないこともあるでしょう。
そういう場合、円形脱毛症の対策に漢方薬を活用するのもおすすめです。脱毛の原因となると考えられる、頭皮や髪への血流不足やホルモンバランスの乱れ、ストレス、睡眠不足などには、漢方薬が効果的な場合もあります。
円形脱毛症の対策には、
・血流を良くして頭皮や髪に栄養を届け、毛を作る細胞を活性化させる
・ホルモンバランスの乱れを改善し、抜け毛を予防する
・自律神経を整え、ストレスを緩和したり睡眠の質を改善したりする
などの働きがある生薬を含む漢方薬を選び、根本改善を目指します。
髪や頭皮を根本から改善することで、円形脱毛症だけでなく、薄毛や抜け毛などにもアプローチできるでしょう。