2023年4月期の春ドラマランキング

春ドラマ“脱落率”ランキング! 『教場0』は視聴率3割減、『特捜9』は唯一アップ

2023/05/17 15:48
仲宗根由紀子(エンタメライター)
視聴率上昇にイノッチ社長もニンマリ?(写真:サイゾーウーマン)

 4月クールも大盛り上がりの連続ドラマ。今期は福山雅治主演の日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)が視聴率でトップを独走しているが、期待ほど数字が伸びなかったドラマもチラホラ……。

 視聴者としては、最初は「面白そう!」と見始めたものの、フタを開けたら「思ってたのと違う」「オンタイムで見るほどではないな」といった理由で脱落してしまうケースも少なくないのでは?

 そこで「サイゾーウーマン」では、第1話と5月15日までに放送された最新話の世帯平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を比較し、その上昇・下落率を算出。下落率が高い順にランキング形式で紹介したい。

脱落率トップの月9『教場0』は、視聴率3割以上減

 今期、最も視聴率の下落が激しかったのは、木村拓哉主演の月9『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)で、下落率は31%。初回こそ世帯平均視聴率12.1%と高視聴率だったものの、15日放送の第6話で自己最低となる8.3%までダウンしてしまった。

 同作は、『教場』ドラマシリーズ初の連ドラ化作品。赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、坂口憲二といった豪華なキャストも見どころだ。


 キムタクの渋い演技が視聴者を引き付けている『教場0』だが、非現実的で無理のある展開が目立ち、ネット上では早々に“トンデモ謎解きドラマ”のレッテルを貼られてしまった様子。

 そんなツッコミどころの多さを面白がる視聴者が多くいる一方で、“コレジャナイ感”を訴える声もあり、途中離脱につながってしまったのかもしれない。

 また、1月クールの同ランキングにおいても、同じく月9枠で放送された北川景子主演『女神の教室~リーガル青春白書~』が下落率40%で1位であった。前クールに限らず、月9は第1話の数字が高い傾向が見られ、「とりあえず月9はチェックしておきたい」という視聴者の多さがうかがえる。

 なお、月9主演最多の木村は、先月行われた『教場0』のPRイベントで「“月9”って言わなくていいんじゃないかな? 個人的には思ってます」と“月9呼び”に否定的な意見を述べていたが、フジテレビの“看板ドラマ枠”というネームバリューでスタートダッシュが期待できるという意味では、“月9呼び”は継続したほうがいいかもしれない。

同率1位『Dr.チョコレート』は、日曜劇場と“題材被り”の不運も

 同じく下落率31%で『教場0』に並んだのは、坂口健太郎主演『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)。初回の世帯平均視聴率は8.6%だったが、13日放送の第4話で自己最低となる5.9%まで落ち込んでしまった。


 ヒットメーカーの秋元康氏が原案・企画を手掛ける同ドラマは、ワケあり患者の命を現金1億円、秘密保持契約、そしてチョコレートで救う天才外科医チームの姿を描く医療モノ。坂口のほかに、演技初挑戦の子役・白山乃愛、斉藤由貴、小澤征悦、葵わかな、鈴木紗理奈らがキャスティングされている。

 ネット上では、ティム・バートン監督のファンタジー映画『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)を彷彿とさせるポップな演出が「かわいい!」と好評だ。一方で、闇医者チームを描いた前クールの日曜劇場『Get Ready!』(TBS系)とネタ被りしてしまう不運に見舞われてしまい、「闇医者ドラマは、ちょっと食傷気味」と不満を漏らす視聴者も散見される。

 主演の坂口は、7月クールでも同局の連ドラで主演することが決まっているだけに、2クール連続で“脱落者率トップ”とならないことを願うばかりだ。