キンプリ、ジャニー氏への「デビュー直談判」を美談にする女性週刊誌――性加害問題無視の恐怖
というわけで内容は特筆すべきものはないが、しかし怖い。3誌とも共通して今回も“あのエピソード”が“素敵な物語”として取り上げられているから。そう、キンプリを語る上で必ず出てくる “ジャニー喜多川氏へのデビュー直談判エピソード”だ。そして“ジャニーさん”という言葉も当然のように、記事中にいくつも出てくる。
「平野さんがジャニーさんに『6人でデビューしたい』と直談判したというのは有名な話です」
「“世界に通用するアイドルを育てたい”というジャニーさんの夢を、平野さんはよく理解していました」(「セブン」)
「平野さん主導のもと、『デビューしたい』とジャニー喜多川さん(享年87)に直談判したことが決め手となりました」(「自身」)
「(平野が)神宮寺さんに“ジャニー喜多川社長へのデビュー直談判”の計画を打ち明けたのです」
「17年9月にジャニーさんのもとへ“6人でのデビュー”を頼みに行きました」
「ジャニーさんがデビュー曲をメンバーに選ばせるなど“自分の頭で考えて決める”という教育を特に強くしてきたグループではないでしょうか」
「ただ、デビュー後1年ほどでジャニーさんが亡くなってしまいました」(週女)
このタイミングで“ジャニーさん”とフツーに書かれていること自体怖い。ジャニー氏の性加害問題が社会的問題として大きく取り上げられつつある中、この書き方はなんだろう。恩人か? 美談か? 恐怖としか言いようがない。
中村玉緒の記事と広告のギャップ
中村玉緒の動向がしばしば報じられている。深夜の徘徊、83歳の高齢一人暮らしなど心配な状況に置かれているらしい。さらに玉緒との確執が伝えられる長女のAさんは、玉緒に無断で勝手に父・勝新太郎の名前を冠した「株式会社勝プロダクション」を設立していた(2021年春)という。ということで「女性自身」がAさんを直撃!
「――玉緒さんはお元気なのでしょうか?
『生きてます!』」
だって。そして「自身」の裏表紙を見て驚いた。そこには、玉緒のにこやかな笑顔写真があるではないか! 玉緒が出演する頭皮美容液「ふわ姫」の広告だった。びっくりした。これってありなの? 「自身」さん、光文社さん。
W不倫疑惑のレポーター上路雪江に関する不思議な記事
写真週刊誌「FLASH」(光文社)がスクープした『ゴゴスマ』(TBS系)などでレポーターをつとめる上路雪江のW不倫疑惑。その後追い記事が「週刊女性」に掲載されているのだが、なんとも変なのだ。
「週女」はどうも上路の夫(元「IBC岩手放送」社員で現在は番組制作などを手がける会社社長)が気になって仕方がないらしい。不倫で傷つくのはパートナーだとばかりに、自宅前で張り込んだ。が、出て来たのは上路。普通なら当事者を取材できる絶好のチャンス。方針をかえて夫ではなく上路を直撃する、はず――と思いきや、しかし「週女」記者は上路をスルー。さらに1時間も待って家から出て来た夫を直撃している。なぜ? 不思議。