ジュリー氏謝罪、ジャニーズ内部から「顔を出すべきじゃなかった」と反発も?
ジャニー喜多川氏の性加害問題について、ジャニーズ事務所社長である藤島ジュリー景子氏が初めて、公での対応を行った。約1分間の謝罪動画に加えて、メディアからの質問をまとめたQ&Aの文書を公開するという異例の手段に、世間から大きな反響が寄せられている。しかしこれら情報が公開された直後には、各芸能プロ幹部から「まさかあのジュリー氏が顔出しで謝罪するとは」と驚きの声が多数上がったという。
英国の公共放送・BBCが、ジャニー氏の性虐待問題をめぐるドキュメンタリー番組『Predator:The Secret Scandal of J-Pop』を放送した3月中旬時点、業界内では、ジャニーズ事務所はお決まりの“スルー対応”を貫くものと見られていたそうだ。
「加害者であるジャニー氏は亡くなっているし、何よりこの問題は数十年間、ジャニーズだけでなくメディアも含めて黙殺状態にあったからです。しかし、4月12日、告発者の1人である元ジャニーズJr.カウアン・オカモト(当時は「岡本カウアン」名義で活動)が日本外国特派員協会で記者会見を開いたことで風向きが変わり、ジャニーズ内部からも『近々、事務所としてこの問題の対応を行うことになりそうだ』という声が聞こえてくるようになりました」(テレビ局関係者)
この時点でも、やはり会見の開催こそ否定的だったというジャニーズサイド。加えて、ジュリー氏の動画公開に関しても内部の反発が大きかったようだ。
「ジャニーズ上層部は表に顔が出ることを極端に避けており、名前を報道されるだけでも強い拒否反応を示します。『自分たちは裏方で、黒子に徹する』という教訓は創業時からのものだそうで、それは現体制でもこのスタンスを貫いている。正直、不祥事が起きた際にはこの言い分を隠れみのにしているフシは否めません。そんな中、事務所のトップが、顔出し動画を世に出したという事実だけで、とてつもない改革と感じました」(芸能プロ関係者)
一方で、現在でもジャニーズ内部からは「顔を出すべきじゃなかった」という声も出ているのだとか。
「『そっとしておいてほしい』という被害者も確実に存在するし、ジャニー氏がすでに亡くなっているだけに『再発するわけではない』と、現在でも公式見解発表のやり方に対し、否定的な声も聞こえてきます。こうして社内が混乱する中で、ジュリー氏はあえて自分の意志を通して、“晒し者”になる道を選んだのだと見られます」(同)
しかし、謝罪はすれども事態の真相究明には程遠いというのが実情だろう。
「ほとんどのテレビ局が『取り上げないと視聴者に批判されるから』という理由で、この問題を放送しているのが実情で、今回のジュリー氏の対応も『リスクヘッジのために行っただけ』と捉えられても仕方がありません。それでも、長年にわたる事務所の暗部と向き合ったのは間違いないだけに、この動画での謝罪だけで終わりにしてほしくないですね」(同)
あまりにも遅すぎた“第一歩”を踏み出したジャニーズ事務所だが、逆風が吹き荒れる中で歩みを進めることはできるのだろうか。
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