コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第649回】

キンプリ・平野紫耀、ジャニーズ退所組への批判と嫌味を繰り広げる女性週刊誌

2023/05/09 21:00
神林広恵(ライター)
「女性自身」5月23日号(光文社)(C)サイゾーウーマン

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 5月5日に行われた松本潤の「浜松まつり」行列。スタート前からテレビ中継され、NHKもライブ中継! 今日はずっとこの話題か、と思いきや、能登地方で最大震度6強を観測する地震が発生、中継は中止に。松潤は意外に“持ってない人”なのかも、と思った。

第649回(5/4〜5/9発売号より)
1位「平野紫耀 “俳優引退”宣言に重鎮たちが『辞めるな!』愛の憤怒」(「女性自身」5月23日号)
同「平野紫耀 脱ジャニを招いた小学生時代からのクラブ通い」(「週刊女性」5月23日号)
2位「香取慎吾 SMAP解散の遺恨――“再会拒否”にあった中居不信6年」(「女性自身」5月23日号)
3位「スープストック炎上騒動も母の日ギフト需要で独り勝ち?」(「週刊女性」5月23日号)
※ 「女性セブン」は合併号休み

 チクチク、ちくちく、チクチクと。いよいよ5月22日、King & Princeの平野紫耀と神宮寺勇太がジャニーズ事務所を退所する(秋には岸優太も退所予定)。そんなタイミングからか、「女性自身」「週刊女性」はキンプリに関する特集記事をそろって組んでいるのだが――。

 やはり退所組を批判している。ターゲットは平野。しかも巧妙に、そしていやらしく、だ。まずは「自身」。記事では平野は退所後、俳優業を引退してアーティストとしてダンスなどを磨いていくと指摘しているのだが、これにいちゃもんをつけるのだ。いわくドラマ『クロサギ』(TBS系)でその演技が高く評価されたのに、いわく大物俳優たちがこぞって平野の才能を認めているのに、いわくテレビや映画界にとって大きな損失だ、と。

 一見、俳優としての平野の才能を評価して、廃業を惜しんでいるかのようにも見えるが、違うだろう。まるで“褒め殺し”だ。それはこんな一文に集約される。

「大物俳優たちが、平野さんの役者としての才能に言及する裏には、“なぜ役者を辞めてしまうのか。テレビや映画界にとっての大きな損失だ”と、やり場のない怒りがあるのではないでしょうか」(ドラマ関係者のコメント)

 つまり平野の才能は大物たちもそれを認めている、にもかかわらず俳優業を辞めるのは“裏切り者”だ、大物俳優たちも怒っているぞ! ということだろう。

 そして「週女」もウルトラ級並み屁理屈で平野を攻撃する。記事では平野が主導し、キンプリ全員がいかにダンススキルをアップさせていったかのエピソードが綴られるのだが、しかしこのエピソードは美談では終わらない。なぜなら平野のダンスと音楽の志向性こそがキンプリ分裂を生んだと、こう指摘されているからだ。

「小さいころから、海外の、HIP-HOPなどのいわゆる“ブラックミュージック”をよく聴いていました。まだ幼いながらも、クラブにも出入りして踊っていましたよ」
「昔から“王道アイドル”よりも、“アーティスト”志向が強いんです。そのことも、退所を考える一因になったのかもしれません」(ともに音楽業界関係者のコメント)

 もちろん女性週刊誌のキンプリ退所組への批判、というか嫌味は今に始まったことではない。ジャニーズを辞めると発表されてから、チクチク、チクチクと。よくやるよ、である。

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