なにわ男子のダンスをプロ講師が解説! 「The Answer」で目を引いた大西流星の“可動域”
西畑大吾
ダンスプラクティス動画を見ると、西畑くんは前髪で目が隠れがちではあるものの、まずは表情から曲のクールな雰囲気を表現していますよね。ダンスについては、ほかのメンバーより力強さがある印象で、一発目の動きにしっかりアクセントをつけるクセがあるようにも感じました(1分21~24秒、1分36~39秒など)。また、動きに絶妙な“溜め”があるのも特徴。19~28秒など、ほかの人より決して遅れているわけではないのですが、一瞬の動作に独特な間がある。これは西畑くん独自の表現なのではないでしょうか。
大西流星
大西くんの特徴は、姿勢がいいところ。45秒からの動きは、可動域が大きく、ノリも感じられる一方、背筋がピンと伸びている。みんなダウンして猫背になるところでも姿勢がよく、1分36~45秒は特に綺麗だなと思いました。姿勢がいいことを、あまりよく受け取らない人もいるかもしれませんが、私は大西くんの個性の一つだと感じています。また、ラストの2分38秒からは、ステップが軽やかで、ももがしっかり上がっていますよね。ここだけではなく、全体的に抜かずに大きく動いているので、小柄ながらもスピード感のあるダンスをしている印象です。
道枝駿佑
主演ドラマ『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系、22年4月期放送)の主題歌ということもあり、道枝くんがセンターを務めています。「The Answer」は、手足を前や左右に伸ばす振りが多いので、手足が長く、抜群のスタイルを誇る彼のダンスが、さらに映えると感じますね。冒頭2~15秒は、表情もしっかり作り込んでいて、見る人を一気にクールな楽曲の世界観に引き込んでいる。また、目立つ位置にいる分、シンプルな振りでも一つひとつ慎重かつ丁寧に踊っている印象を受けました。
長尾謙杜
長尾くんは、まずダンスが正確で丁寧。以前解説をした、King&Prince・神宮寺勇太くんや、Snow Man・阿部亮平くんと同じように、振りを取る際に一番参考にしているメンバーです。また、彼のダンスは、上半身を引き上げている印象があり、37~39秒、47~51秒などは、特に上半身の使い方が魅力的だと感じました。さらに、頭の動きで動作を大きく見せたり、表現しているのも特徴的です(1分14~15秒、1分21秒、2分23~26秒
、2分37~41秒)。基本的にクセのない踊り方をする長尾くんですが、頭の動かし方に個性を感じます。
高橋恭平
高橋くんのダンスは、一見ゆるく見えますが、実は体幹がしっかりしていないとできない、かかとを浮かせた踊り方をしています。上半身をグッと引き上げているので、足取りが軽いです。23~44秒、1分52~2分4秒の一連の動きを見ると、常に意識が上にあることがわかるでしょう。また、彼の動きにゆとりがあるように見えるのは、首が長いからかもしれません(逆に首が詰まっていると、ダンスがせかせかして見えがち)。みんなが力強く踊っている中でも、見ようによっては軽い印象を与えてしまいますが、クールな踊り方は高橋くん自身のキャラクターに合っていると思いますし、彼ならではの表現といえるのではないでしょうか。
大橋和也
大橋くんは、幼い頃からダンスを習っていたということもあり、ちょっとした動作の中でもアイソレーションが入ります。上半身が動いてから下半身が動く感じで、51秒の手を上げる動きがわかりやすいかと思います。また56秒からの「心の奥の~」のパートにも注目。彼は「奥の~」の部分で、16ビートを感じながら踊っているんです。この細かいビートをしっかり体で刻んでいるのが、ほかのメンバーにはない彼の特徴。2分16秒からの移動も、ただ横に移動するのではなく、しっかりビートを感じていますし、こういう細かい表現についつい目がいきます。
藤原丈一郎
藤原くんも大西くん同様に、全体的に動きが大きい印象があります。45秒あたりの動作など、ほかのメンバーより体のアップダウンが激しいなと感じました。さらに、56~57秒、1分3~4秒など、彼は足のムーブメントが軽く、かかとを限界まで浮かせたり、足裏までしっかり使ってダンスしている印象。踊り方としては結構珍しく、つま先からかかとまで足裏全体で地面を踏み込み、足首のスナップをきかせて次の動作へ移っています。7人の中で一番、足の動きがわかりやすいのが特徴です。
なにわ男子メンバーのダンスの魅力を、タイプ別チャートで分析!
7人それぞれの特徴を踏まえ、似合う楽曲を図に示すと、上記のようになりました。王道のアイドル路線をひた走っている彼らだけに、爽やかかつキュート寄りの結果となりましたが、高橋くん、藤原くん、大橋くんがそれぞれセクシーさやワイルドさを持っているので、全体のバランスが取れていると思います。「初心LOVE」のような王子様系のイメージとはガラッと変わった「The Answer」のように、今後もメンバーそれぞれの個性が引き立つようなさまざまな楽曲を期待したいと思います。
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