チャールズ国王の戴冠式開催迫る――リハーサルのルイ王子の姿に「去年と全然違う」とネ ット注目
5月6日に迫ったチャールズ国王の戴冠式のリハーサルが現地時間2日夜から3日未明にかけて、ウェストミンスター寺院で行われ、国王夫妻、ウィリアム皇太子夫妻のほか、9歳のジョージ王子、8歳になったばかりのシャーロット王女、5歳のルイ王子が参加。4月末から繰り返し行われている騎兵隊と馬によるパレードのリハーサルも本番同様正装姿で行われ、当日国王夫妻が乗る王室専門馬車「ダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチ」も登場。
王室ファッション専門家は、「カミラ王妃とキャサリン妃は現代的なドレスを身にまとい、ヘンリー王子はディージ&スキナーのスーツを着用」するだろうと予想し、儀礼を重んじつつも温かくリラックスした雰囲気の戴冠式になるだろうと伝えている。
チャールズ国王は、戴冠式当日に向けて行われたリハーサルにスーツ姿でリラックスした表情で参加。ウィリアム皇太子夫妻は幼い子どもたちを連れて寺院に入り、落ち着きがないと心配されているルイ王子もしっかりとした足取りで「去年と全然違う!」「品格が漂ってきた」とネット上で注目を集めている。
寺院に到着したアン王女とカミラ王妃が、ウェストミンスター主席司祭ら寺院関係者と笑顔で挨拶を交わしている姿もキャッチされた。
リハーサルにはリシ・スナク首相も参加。同日、バッキンガム宮殿からウェストミンスター寺院の間で、数千人という規模の英陸・海・空軍の軍人によるパレードのリハーサルも行われ、ロンドンの地下鉄は移動する6000人もの正装した軍人で溢れ返り、その異様な光景がSNS上で話題に。
リハーサルを終えた国王は、バッキンガム宮殿に戻る車中から、国王の姿を一目見ようと集まった民衆に手を振り、ロイヤルファンは大喜び。その群衆の中には歴史的なイベントに立ち会いたいと海外から駆けつけたファンもたくさんいたようだ。
この日、シャーロット王女が着用していた子ども服ブランド「レイチェルライリー」の水色のフローラルドレスは「上品で可愛らしい」とたちまち評判になり。59ポンド(約1万円)のところを35.40ポンド(約6000円)に値下げされていたこともあり、あっという間に完売。
キャサリン妃は「LK ベネット」の黒地に白のフルーティ・フローラルプリントの359ポンド(約6万円)のドレスを着ており、母娘お揃いのフローラルルックだと話題になった。ちなみにキャサリン妃のドレスも179ポンド(約3万円)に値下げされているそうで、高級ブランド好きなメーガン夫人とは違い、庶民的な感覚をお持ちだという声も寄せられている。
6日の戴冠式のスケジュールだが、午前9時頃から招待されたゲストたちがウェストミンスター寺院に入り、9時半〜10時45分の間に王族、各国首脳、英現首相、元首相らが到着。10時20分、「ダイヤモンド・ジュビリー・ステート・コーチ」に乗ったチャールズ国王夫妻が、約200人の騎兵隊に随行されバッキンガム宮殿からウェストミンスター寺院に移動。11時に戴冠式が始まる予定となっている。
式典ではジョージ王子や、カミラ王妃の孫たちが待者として参加。ジョージ王子は国王の長いローブの裾を持ち運ぶ「ページ・オブ・オナー」の大役を務めることが決定している。その後、いくつかの段階を経て、国王は12時頃に聖エドワード王冠を戴冠。この瞬間トランペットが鳴り響き、英国中で銃の敬礼が行われ、式は午後1時頃に終了する予定。なお、国王が聖エドワード王冠をかぶるのは、生涯でこの一度きりだ。
式後、国王は聖エドワード礼拝堂で聖エドワード王冠から大英帝国王冠にかぶり直し、王妃とともに王室専門馬車「ゴールド・ステート・コーチ」に乗り、パレードを行いながらバッキンガム宮殿へと帰還。ウィリアム皇太子夫妻は、ジョージ王子、シャーロット王女、ルイ王子とともに別の馬車で続くそうだ。
70年前に行われたエリザベス女王の戴冠式後の約8キロのパレードと比べかなり短く約2キロのルートで、パレードにかかる時間は30分ほどの予定だが、英軍人約4000人、英連邦諸国や海外領土の代表者もパレードに加わり、かなり豪華なものになるとみられている。
バッキンガム宮殿到着した後の午後2時15分頃、国王夫妻と王族がバルコニーに登場。6分間にわたる英陸海軍の祝賀飛行・フライパスを眺められることになる。バルコニーには誰が立つのかはまだ明かされていないが、ウィリアム皇太子の子どもたちも姿を見せるだろうとみられ、ルイ王子のキュートなリアクションが楽しめるのではと、期待する声も多い。
なお、戴冠式翌日7日の午後12時には英国中の国民が参加できる昼食会イベント「ビッグランチ」が開催される。メインディッシュである「コロネーション(戴冠式)・キッシュ」は、長年環境問題に取り組んできたチャールズ国王らしく環境に配慮して肉ではなくホウレンソウなどの野菜で作られると発表されている。
そして夜7時にはウィンザー城の敷地内で戴冠式を記念したコンサートを開催。ライオネル・リッチーとケイティ・ペリーがパフォーマンスを行うほか、トム・ジョーンズ、ニコール・シャージンガー(プッシーキャット・ドールズ)も出演。また、トム・クルーズ、ディズニーの人気キャラクター「くまのプーさん」が事前収録したVTRで出演することも発表されている。
そして、8日には「ビッグ・ヘルプ・アウト」と呼ばれる英国あげてのボランティアイベントが開催され、。3日間の戴冠式関連イベントはこれをもって幕を閉じる。
戴冠式は英国のみならず、アメリカでも大注目されている。「当日までシークレット」であるカミラ王妃とキャサリン妃のドレスに興味を持つ人はとても多いようで、米メディア「Page Six」は、英国ファッション協会の最年少メンバーで王室ファッション専門家のジョシュ・バーチ・ジョーンズが「おそらく現代的なドレスになるだろう」と予想。
ジョシュは王妃のドレスについて、「オフホワイト/アイボリーのフォーマルアンサンブル」になるだろうと自身の見解を明かし、「英国や英国連邦を象徴したモチーフの刺繍があれば」とも期待。なお王妃は、友人でファッションデザイナーのブルース・オールドウィールドに戴冠式用のドレスデザインを依頼していると報じられている。
一方のキャサリン妃のドレスは誰が手がけるのかわかっていないが、ジョシュは「キャサリン・ウォーカーがデザインするのでは」と推測。ロイヤルブルーのアクセントを効かせたモダンなドレスになるだろうとも語っている。
戴冠式で国王や皇太子は軍服を着用されると見られているが、公務を外れ王室から離脱しているヘンリー王子はモーニングかスーツを着用することになる。ジョシュは、「王子はサヴィル・ロウ(ロンドンの高級紳士服街)の老舗テイラー・ディージ&スキナーでカスタムメイドスーツをあつらえるのでは」と予想した。
伝統を守りつつも現代的でリラックスした雰囲気で執り行われるだろうとみられているチャールズ国王の戴冠式。ネット上では、「王室を離脱したヘンリー王子が出席することより、ウィリアム皇太子の子どもたちのほうが気になる!」という声が多く、「ルイ王子が再び世界を虜にするに違いない」と期待する声も上がっている。
ちなみに戴冠式は、日本でもさまざまなチャンネルサービスや動画配信サービスにて「BBCワールドニュース」を通して視聴可能。午後3時半から11時に生中継特番が放送される予定だ。また、英「SkyNews」の YouTube チャンネルでもライブ配信されるという。歴史的な一大イベントに、引き続き注目が集まる。