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萎えるわー

福山雅治『ラストマン』松本潤『どうする家康』CGがひどいと物議醸すドラマ4選

2023/05/06 08:00
仲宗根由紀子(エンタメライター)
出演者のギャラが高いせい?(C)サイゾーウーマン

 福山雅治が主演を務める日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)が4月23日にスタート。ネット上では、あるシーンに違和感を覚えた視聴者も少なくなかったようだ。

 同作は全盲のFBI特別捜査官・皆実広見(福山)が、警察庁刑事・護道心太朗(大泉洋)とバディを組み、難事件に挑む1話完結のオリジナル刑事モノ。

 「無差別連続爆破事件」を描いた第1話は、平均世帯視聴率14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率をマークし、今年の民放連ドラ最高を記録。風刺が効いたストーリーも好評で、演技の評判も上々だ。

 だが、合成やCGを用いたシーンに関しては、「20年前ぐらいの合成を見せられているみたい」「CGがチープすぎて、なんかヘン」といった意見が続出。

 実際、皆実らが車に乗って走行するシーンでは、窓の外の風景が合成で作られていたほか、爆破シーンもCGで再現されていたが、多くの視聴者が映像に違和感を覚えたようだ。

嵐・櫻井翔『大病院占拠』はチープさがマイナスにならず?

 同じようにCGの安っぽさが注目されたドラマといえば、前クールの嵐・櫻井翔主演『大病院占拠』(日本テレビ系)が記憶に新しい。第2話に登場した自爆型ドローンや救急車の爆破シーンが「安っぽすぎて、令和の作品とは思えない」と同様に物議を醸した。

 しかし、同作は開始当初から「海外のB級映画っぽくていい」と、マニアックな盛り上がり方を見せていたため、“チープなCG”も人によってはマイナスと感じなかった様子。

 展開自体が“大味”な作風だった同作に限っては、精巧なCGは不要だったか。

小栗旬主演『日本沈没』、肝心な沈没シーンが……

 一方、シリアスな作風ゆえに、視聴者をあ然とさせたのが、『ラストマン』と同じ日曜劇場枠で2021年10月期に放送された小栗旬主演『日本沈没-希望のひと-』のCGだ。

 同作は、“日本の沈没”という未曾有の国難を、政財界の視点から描いた物語。その題材ゆえにCGが多用されたものの、肝心の首都圏が崩壊するシーンなどが「ひどすぎる」と物議を醸した。

 なお、TBSが誇るブランド枠とあって、豪華俳優陣のイメージが定着している日曜劇場だが、「意外と低予算?」と疑われるケースがたびたびあった。

 中でも、昨年1月期の阿部寛主演『DCU』は、水中事件や事故の捜査を行う架空のエキスパート集団・潜水特殊捜査隊を題材にしているにもかかわらず、途中から潜水シーンが激減。

 その理由について、2月6日付のニュースサイト「NEWSポストセブン」で、制作費が不足していることや、「莫大な費用がかかる潜水シーンから削られることになった」とのドラマ関係者の証言を紹介しており、『ラストマン』や『日本沈没』のCGが微妙に仕上がりだったのも、こうした懐事情が関係しているのかもしれない。。

大河『どうする家康』はリアリティが……

 また、現在放送中である嵐・松本潤主演のNHK大河ドラマ『どうする家康』も、背景や登場する馬などにCGやVFXを多用しているが、やはり放送開始早々、「違和感がすごい」と訴える視聴者が続出してしまった。

 ただ、CGの粗さが目立つというよりは、「ゲームっぽい」「絵みたいでリアリティがない」という意見も目立つことから、同作に関しては、ファンタジックな映像に拒否反応を示す視聴者が相次いでしまった……と言ったほうが正しいのかもしれない。

 海外ドラマやNetflixオリジナルドラマと比べ、CGやVFXの“粗”が目立つ日本ドラマ。制作にあてられる費用や期間を考えると、これが日本のテレビ局の限界なのだろうか。


仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2023/05/06 08:00
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