『シン・仮面ライダー』上映回数激減――「エヴァ人気頼り?」ファン紛糾の入場特典
現在、上演中の映画『シン・仮面ライダー』の公式Twitterが4月24日、歴代仮面ライダー映画史上、トップの興行収入に達したことを報告。しかし、一部ネット上では、各劇場の上演回数の激減ぶりが話題となっているようだ。
公式Twitterはこの日、「昨日までで『#シン・仮面ライダー』は興行収入20億2000万円を突破致しました。『仮面ライダー』映画歴代1位の記録であり、初の興行収入20億円突破となります」と報告。
これまで、歴代『仮面ライダー』映画の興収最高額は、『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(2009年)の19億円がトップだったが、これを上回る快挙となった。
ただ、同作の監督である庵野秀明氏が過去に携わった『シン・ゴジラ』(16年)『シン・ウルトラマン』(22年)『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(21年)の「シン」シリーズの数字と比べると、苦戦している印象は否めない。
実際、明日27日の都内劇場の上映回数を見てみると、庵野氏の舞台あいさつ付き上映などを行う、同作の配給である東映系の「新宿バルト9」では1日6回の上映を行っているが、「TOHOシネマズ 新宿」や「TOHOシネマズ 六本木ヒルズ」は2回、「TOHOシネマズ 池袋」や「TOHOシネマズ 日本橋」は1回にまで減少しているのだ。
ただ、庵野氏のファンの熱は高く、『シン・仮面ライダー』も多くのリピーターが期待できる作品といえる。それもあって、3月18日の封切り以来、入場者特典グッズを毎週金曜日に入れ替え。
第1弾は、レアカードが入っている可能性もあるという、1パック2枚入り(全10種)の「シン・仮面ライダーカード」、第2弾は「イラストサインペーパー(色紙サイズ)/仮面ライダーver.」……と続き、今月21日からは第6弾となる「シン・仮面ライダーカード3」(1パック全5種入り)を配布中だ。
そして、24日には、28日から配布が開始する第7弾が「シン・仮面ライダーカード エヴァンゲリオンコラボVer.」であることが発表された。カードのラインナップは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの碇シンジが『シン・仮面ライダー』の主人公・本郷猛の衣装を着たイラストや、綾波レイが緑川ルリ子の衣装を着たイラストなど全5種で、1パックに1枚がランダム封入されているという。
この第7弾は、全国の劇場にて100万パック限定で配布されるそうだが、ネット上では「いくら客入りが期待ほどじゃなかったからといって、エヴァ人気に頼るなんて足掻きすぎでしょう。ガッカリしました」「これは反則。庵野さんはエヴァを完結させたのに、いまだにエヴァを擦りすぎ」と否定的な声が続出。
一方、東宝、カラー、円谷プロダクション、東映の4社が合同で立ち上げたプロジェクト「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」が昨年2月に始動して以来、「シン」シリーズのコラボグッズが販売されていることから、「コラボは前からやってたし、別に違和感ない」「コラボを知らない情弱が騒いでるだけ」と反論するファンもいるようだ。
ただ、こうした異論に対し、「商品として販売するのはわかるけど、入場者特典となると話は別でしょう」という意見もあり、ネットユーザーが紛糾している状況にある。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(21年)で完結した『エヴァンゲリオン』シリーズ。“カード”として再び劇場に戻って来るとあって、『仮面ライダー』シリーズに興味のない“エヴァファン”の来場も期待できそうだが、果たして客足はどれだけ伸びるのだろうか。