『ラストマン』第1話、視聴率が『相棒』超え! 視聴者が驚いた福山雅治のセリフとは?
福山雅治が主演を務める日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)が4月23日にスタートし、第1話が平均世帯視聴率14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。前クールに同枠で放送された妻夫木聡主演『Get Ready!』の初回10.2%を4.5ポイントも上回った。
同ドラマは、全盲のFBI特別捜査官・皆実広見(福山)が、アテンド役を担う警察庁刑事・護道心太朗(大泉洋)とともに難事件に挑む“新時代の痛快バディドラマ”。昨年4月期に同枠でヒットした嵐・二宮和也主演『マイファミリー』などで知られる黒岩勉氏が脚本を担当する、1話完結の完全オリジナルストーリーだ。
近年、以前に比べて視聴率が低調であることから、ブランド力の低下が心配されている「日曜劇場」。だが、『ラストマン』の初回は、3月15日に放送された『相棒 season21』(テレビ朝日系)の最終回が記録した14.5%を上回り、今年の民放連ドラ最高視聴率に躍り出た。
さらに『ラストマン』初回は、春ドラマの目玉といわれる木村拓哉主演の月9『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)の初回視聴率(12.1%)をも上回ることに。福山と木村は、かねてより一部メディアに“ライバル関係”が指摘されているが、初回は福山に軍配が上がった。
※以下、『ラストマン-全盲の捜査官-』第1話のネタバレを含みます。
第1話では、“警察庁とFBIの連携強化”との目的で来日した皆実が、手始めに、世間を賑わす「無差別連続爆破事件」を捜査することに。捜査一課の調書を音声読み上げソフトで瞬時に“速聴”した皆実は、犯人像を「自殺サイトや社会的脱落者たちのスレッドに集まった、人生を諦め、どうなってもいいと思ってる人たち。今の日本風に言うと『無敵の人』」と推測する。
そんな皆実を、「無差別連続爆破事件」を追ってきた捜査一課の佐久良円花(吉田羊)らが邪魔者扱いする中、イベントスペースで新たな爆発事件が発生。護道と技術支援捜査官・吾妻ゆうき(今田美桜)とともに現場に駆けつけた皆実は、火薬の匂いが漂う渋谷英輔(宮沢氷魚)に行きつく。
その後、渋谷が中学時代に受けたいじめを理由にひきこもりとなり、病気で働けなくなった母・直子(筒井真理子)と2人で団地暮らしをしていることが発覚。さらに、渋谷が自作の爆弾をネットで知り合った人たちに配っていたことも判明する。
最後は、皆実らのお手柄により渋谷は逮捕。犯行動機を「(爆弾を配った際に)ありがとうって言われて、うれしかった」と語ると、皆実は「世の中に不必要な人間なんていないんです」と優しく返すのだった……。
なお、皆実のセリフに含まれていた「無敵の人」とは、社会的に失うものがないために、犯罪を起こすことを躊躇しない人を指す。「2ちゃんねる」創設者の“ひろゆき”こと西村博之氏が、かつてブログで提唱したことから広まったネットスラングだ。
そんな社会的弱者にスポットを当てた第1話に、ネット上では「まさか『無敵の人』という言葉を福山雅治がドラマで言い放つとは、びっくり! 風刺が盛り込まれてて、興味深いドラマだった」「無敵の人によるテロはタイムリーだった。もっと無敵の人の犯罪を掘り下げてほしい」と関心を寄せる視聴者が続出。
さらに、「今期のドラマで、一番見応えがある」「福山雅治と大泉洋の掛け合いが面白い」といった賛辞も見られる。
一方、福山の演技に対し、「全盲に見えない」との指摘も少なくない様子。ただ、皆実は全盲でありながらFBIからスカウトされたり、選抜試験に合格して特別捜査官になるなど、あらゆる面で超人的な能力を持っている役柄であるため、一般的な視覚障がい者と比べることは、あまり意味のないことかもしれない。
『ガリレオ』シリーズ(フジテレビ系)に続き、早くも福山の代表作となりそうな『ラストマン』。今後、視聴率の推移にも注目したい。