『ひるおび』人気番組から転落したワケ……テレビ関係者が語る“致命的な欠陥”とは?
4月から日本テレビ系で朝の新番組『DayDay.』が始まり、あらためてワイドショー・ニュースショー戦線が注目されている。そんな中、番組存続が懸念されやすいのが『ひるおび!』(TBS系)だ。
同番組は午前10時25分から午後1時55分までの超ワイド番組だが、致命的な欠陥があるという。
「『ひるおび』は、『3部制』になっています。午前10時25分から11時までの『ひるおび・0部』。11時から11時55分までの『ひるおび・午前』。そして11時55分から午後1時55分までの『ひるおび・午後』。しかし、この『0部』と『午前』に関していえば、あまりに視聴率的に低い。例えば、4月5日に放送回の場合、『0部』は世帯1.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人0.9%。『午前』は世帯2.4%、個人1.2%。『午後』は世帯3.9%、個人2.0%です」(テレビ業界関係者)
しかし、3年前の『ひるおび!』は高視聴率の人気番組だった。2019年11月19日の『0部』の世帯は2.9%、『午前』は3.2%、『午後』は5.8%。これらと比べると、今は世帯1%台のスロースタートが尾を引き、午後の部でも世帯が4%いかないことも多い。もはや『午後』の2時間だけの放送にすればいいのではとも思える。
「TBSとしては、今さら『0部』と『午前』を撤廃し、新番組を立ち上げるという英断には踏み切れないのでしょう。やはり長年、不毛と言われたTBSの昼枠を復活させた『ひるおび!』のブランドは捨てたくないのだと思います」(同)
さらに、放送時間が長すぎるがゆえの問題もあるようだ。
「『ひるおび!』は3時間半もあるため、ニュース素材を繰り返し流すことが多い。どの局のワイドショー・ニュース番組も同様のことをやっていますが、同番組は放送時間が長いため、別の部で取り扱った話題を次の部でもそのまま丸々“再放送”することも。さすがに番組視聴者からは、このループにうんざりする声が出ています」(同)
そもそも、どうして3部制を採用しているのか。
「全体の総計で視聴率を出すと、やはり『0部』と『午前』が足を引っ張り、平均はどうしても下がってしまいますからね。分割すればわずかながら、高めの視聴率が出る時間帯があるので、スポンサードしてくれる企業に向けたPRになるわけです。視聴者にはまったく関係のない話ですが」(同)
最近は『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』『Nスタ』と、手堅く視聴率を稼ぐ番組に挟まれ、すっかり“谷間”になってしまった『ひるおび』。スタートから14年たった今、そろそろ一新してもよさそうな気がする。