キンタロー。の“お隣の国”ものまねに「笑えない」――他国の文化をイジる芸の問題点
4月12日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系、以下『水ダウ』)に、お笑いタレント・キンタロー。が出演し、持ちネタである“お隣の国の幼稚園児”のものまねなどを披露。ネット上ではこのネタについて、「笑ってもいいのか」と疑問の声が上がっているようだ。
かつてAKB48・前田敦子(2012年にグループを卒業)のものまねでブレークしたキンタロー。は、今回、『水ダウ』の人気企画「30-1グランプリ」に登場。芸人たちが“30秒以内のショートネタ”で競い合う同コンテストは、このたび第3回目を迎えた。
「キンタロー。は前回大会にも出場していて、その時は『北京オリンピックで見た 天才子供トランペッター』のものまねで勝負。そして今回は、予選A組を『中国の京劇 変面のラスト30秒あたり』で勝ち進み、決勝では『信じられないくらいレベルの高い お隣の国の幼稚園児のお遊戯』を披露しましたが、優勝はお笑いコンビ・オキシジェンに決まりました」(同)
とはいえ、キンタロー。も決勝に進んだだけあって、ダウンタウン・松本人志ら出演陣を大いに笑わせていた。また、ネット上でも「このネタ好き」「攻めてる!」といった書き込みは多数みられたが……。
「一方で『他国の文化をイジってるから、笑ってもいいのか考えちゃう』といった否定的な感想も。キンタロー。は芸人らしく、誇張したメイクや表情で“外国人のものまね”をしているわけですが、そういったネタは徐々に差別的だと捉えられるようになっているんです」(同)
なお、キンタロー。といえば先月13日、『WBC(ワールドベースボールクラシック)』において“侍ジャパン”こと日本代表チームに選ばれたラーズ・ヌートバー選手の母親、久美子さんのものまねを「研究している」として、ブログで写真を公開。ネット上では「一般人を誇張したものまねでイジるとかやめてほしい」「誰でも自分の身内がネタにされたら嫌でしょ」などと批判されていた。
「『対象者をバカにしている』と批判されがちなキンタロー。のものまね芸ですが、“お隣の国”ネタは、隣国への差別意識が見えるだけに、『笑えない』と感じる視聴者がいるのでしょう。世界的に反差別運動が活発化する中、こうしたネタはますます“NG”になっていくのでは」(同)
キンタロー。はその“芸風”を見直す時が来ているのかもしれない。