【薬剤師監修】おなかにガスが溜まる人必見! 腸の動きを改善する5つの方法
おなかにガスが溜まって苦しい経験をしたことはありませんか? おならとして出したくても我慢してしまったり、出したくてもうまく出せなかったりする人もいるようです。ガスが溜まると、苦しいだけでなく体臭や口臭として排出されることもあり、日常生活に影響を及ぼします。今回は、おなかにガスが溜まってお悩みの人に、腸の動きを改善し、簡単に解消できる対処法と予防法を薬剤師の竹田由子氏に紹介してもらいました。
1. おなかにガスが溜まってしまう原因
通常であればスムーズに排出されるはずのガスが、おなかに溜まってしまうのには原因があります。まずは、その原因から見ていきましょう。
1‐1. 腸内環境の乱れ
おなかにガスが溜まる原因の一つに、悪玉菌の増殖による腸内環境の乱れがあります。腸内では、「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」といった大きく分けて3つのグループの腸内細菌がバランスを取りながら、健康的な腸内環境を形成しているのです。このバランスが崩れると腸内環境が乱れ、おなかのガス溜まりや便秘につながります。
悪玉菌は体に悪い働きをする菌なので、腸内環境を良好に保つには、いかに悪玉菌を増やさないかが重要です。食習慣が乱れると、腸内では悪玉菌が増えやすくなるほか、高タンパク・高脂肪の食事や過剰な食物繊維の摂取も悪玉菌増殖の原因となります。
1‐2. ストレスによる腸の運動低下
排便を促す腸のぜん動運動は、2つの自律神経によって支配されています。自律神経のうち「交感神経」が優位であればぜん動運動が停滞し、「副交感神経」が優位だと活発になるのです。
ストレスが溜まると自律神経のバランスが乱れるため腸のぜん動運動も乱れ、腸の働きが低下。腸が正常に機能しないと、おなかに溜まったガスをおならとして体外に排出できなくなってしまいます。
1‐3. 呑気症(どんきしょう)
「呑気症」とは、食事や会話で意図せず過剰な空気を飲み込んでしまうこと。一気飲みや一気食い、早食いなどの人に多くみられ、口呼吸の人も呑気症のリスクが高いといわれています。また、神経質な人、不安感が強くストレスを感じやすい人も、無意識に空気を多く飲み込む傾向があるようです。
呑気症は、ガスが溜まりやすくなるだけでなく、吐き気やゲップなどの原因になることもあります。