千鳥ら『27時間テレビ』4年ぶり復活で露呈した、フジの“看板バラエティ”不足
フジテレビ系の大型特番『FNS27時間テレビ』が4年ぶりに復活することが、同局バラエティ番組『千鳥の鬼レンチャン』内で発表された。
『千鳥の鬼レンチャン』は、千鳥が司会、かまいたちがレギュラー出演者、ダイアン・ユースケがナレーションを務める番組。2月19日放送回では、この5人に加えてダイアン・津田篤宏が登場し、『FNS27時間テレビ』の復活とともに、このメンバーで司会を務めることが発表された。
「この3組といえば、かつて大阪・難波に存在したお笑い劇場『baseよしもと』に出演し、切磋琢磨していたことで知られています。そのため、『千鳥の鬼レンチャン』では千鳥・ノブが『baseよしもとでずっとやってたやん、劇場で』と感慨深げに語っていました」(テレビ誌記者)
ネット上では、大型特番の司会にダイアンが含まれていることを「意外」と感じた人は多いようで、「ダイアンが入ってるのうれしい!」「ダイアンいるの!? 良い意味で関西臭がすごいし、楽しみ!」と歓喜するお笑いファンも目立つ。
「今年の『FNS27時間テレビ』は、『千鳥の鬼レンチャン』をメインとして、7年ぶりにほぼ全編が生放送になるとか。『千鳥の鬼レンチャン』はカラオケとスポーツのチャレンジ企画がメイン。かつての『FNS27時間テレビ』も、一般人や芸人がさまざまなゲームや競技に挑戦する企画が多かったため、原点回帰のような内容になりそう」(同)
そもそも『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)のパロディ的な意味合いで1987年にスタートした『FNS27時間テレビ』だが、タモリと明石家さんまがメインパーソナリティを務めた第1回は世帯平均19.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、高視聴率をマーク。
その後も長らく2ケタが続いたが、11人の女性芸人がメインパーソナリティを務めた2013年に初めて1ケタにダウン。翌年から2ケタに盛り返すも、16年に7.7%、17年に8.5%、18年に7.3%を記録し、前回の19年には過去最低となる5.8%まで落ち込んでしまった。
なお、16年まではバラエティ色の強い内容だったが、17~19年はビートたけしと関ジャニ∞・村上信五が総合司会を務め、収録形式で一つのテーマを掘り下げる内容にリニューアル。ちなみに、18年は「にほん人は何を食べてきたのか?」、19年は「にほんのスポーツは強いっ!」がテーマだった。
「前回が自己最低視聴率を記録した理由の一つとして、11月という放送時期が挙げられます。『FNS27時間テレビ』は“夏”のイメージが定着していたこともあって、前回は『放送していたこと自体、知らなかった』という声がネット上で続出したんです。今年はその点、クリアしていますし、プロモーション期間も長めにとっているようなので、『知らなかった』という事態にはならないのでは」(同)
ただ、『千鳥の鬼レンチャン』をメインにすることに関しては、一抹の不安も。というのも、同番組は『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)や『ナニコレ珍百景』(テレビ朝日系)といった人気番組と同時間帯に放送されているため、世帯平均視聴率は5~6%台と振るっていないのだ。
「加えて、TVerの“お気に入り数”でも、千鳥が司会を務める『相席食堂』が113.1万人なのに対し、『千鳥の鬼レンチャン』は11.6万人と少々寂しい印象。今年の『FNS27時間テレビ』は、フジの昨今の“看板バラエティ番組不足”が露呈しているともいえそう」(同)
今や大スターの千鳥、かまいたちに加え、ある意味カルト的な人気を誇るダイアンが司会を務める『FNS27時間テレビ』。一度地に落ちた同番組を、立て直すことができるだろうか?