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Snow Man、SixTONES、なにわ男子、Travis Japanの歌うまジャニーズ第1位は? プロ音楽講師が徹底分析
2023/01/02 18:00
「曲の全部を“きれいな一本調子”で歌える才能、喜怒哀楽が出れば文句なし!」
京本さんは、曲の全部をきれいな一本調子で歌うんですね。それって、とても難しいことなんです。また歌声を聞いていると、凛として美しく、クールな印象を抱き、加えて女性っぽさも感じ、そこが魅力的。
なんというか、流し目が美しい「女形」のイメージが思い浮かぶような歌声です。実際に女形をされている梅沢富美男さんの代表曲「夢芝居」も合うんじゃないでしょうか。ちなみに、マイクの持ち方にも品があると思いました。
そんな京本さんですが、歌声を聞いただけでは感情が伝わりにくい、殻を破り切れていないという点が惜しい。これさえ身に着ければ“最強”でしょう。
京本さんが、ミュージカル『ライオン・キング』の「愛を感じて」を歌唱する映像を見ました。私からすると、短所が浮き出てしまっていて……「話したいけど どうすればいい 過去の真実 ああ、だめだ 言えないんだ」というフレーズがあるんですが、とても淡々と歌っていたんです。
順を追って見ていくと、「話したいけど」の「ど」が歌いづらかったのか消えてしまい、続く「どうすればいい」もそれを引きずっていました。この場合、「ど」をいったんしっかり胸に落とし、役の感情を込めつつ、「どうすればいい」を一個一個はっきり歌ってほしかったですね。また、「過去の真実」で音が上がり、それに合わせて感情も上がるというパートが平坦で、セリフパートの「あぁ、だめだ」も流れてしまっていた。ここも感情を表に出して、声を上げてほしかったです。
歌声に喜怒哀楽を出す。またライオンが口を開いたときのように「ぐわーっ」と口角を上げて、そこから声を出す練習をしてみてはどうでしょうか。