カルチャー
[再掲]インタビュー

W杯2022「日本対コスタリカ戦」キックオフ! 「渋谷で大騒ぎするサッカーファン」の心理を、臨床心理士に聞いた

2022/11/27 18:00
サイゾーウーマン編集部

 11月20日に開幕し、連日盛り上がりをみせている『2022 FIFAワールドカップ カタール』。23日にNHK総合で生中継された1次リーグ・E組「日本対ドイツ」戦の平均世帯視聴率は、35.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。途中出場の堂安律選手と浅野拓磨選手がゴールを決め、2対1で逆転勝ちが決まった場面では、瞬間最高40.6%をマークするなど、日本中を感動と興奮の渦に巻き込んだ。

 試合終了後、東京・渋谷のスクランブル交差点や、大阪・道頓堀では多くのサッカーファンが大騒ぎ。情報番組などでは、日本代表チームの雄姿に狂乱する人々の姿を伝えたが、現在、新型コロナウイルスの感染者が急増し、「第8波」の到来が伝えられている状況だけに、ネット上では「街で大騒ぎしているサッカーファンは、コロナに対する危機意識が低い」「ノーマスクで知らない人とハグなんて、感染リスクしかない」などと、批判的な意見も続出している。

 なぜ一部のサッカーファンは、渋谷で大騒ぎするのか――サイゾーウーマンでは、2018年に『2018FIFAワールドカップ ロシア』が開催された際、神奈川大学心理相談センター所長、人間科学部教授である臨床心理士の杉山崇氏にその理由を取材していた。本日午後7時からキックオフする「日本対コスタリカ」戦に合わせて、あらためて再掲する。

(編集部)


写真ACより

 現在、開催中の『2018FIFAワールドカップ ロシア』で、2大会ぶりに決勝トーナメントに進出した日本代表。初の準々決勝進出がかかったベルギー戦(日本時間3日午前3時キックオフ)に向け、日本代表を応援する人々は徐々にボルテージを高めているようだ。そんな中、話題になっているのが、東京・渋谷に集結するサッカーファンの“熱狂ぶり”だ。日本戦開催日、駅前のスクランブル交差点周辺がユニフォームに身を包んだサッカーファンで埋め尽くされる光景は、いまやW杯の風物詩となっている。

 彼らは試合開始前から徐々に集まり出し、声だしをしたり、仲間同士で円陣を組んだりなどして、士気を高めながらキックオフの時を待つ。試合自体は、おのおのスマートフォンや近場のスポーツバーなどで鑑賞しているが、渋谷に集った人々はある種の“一体感”を抱きながら試合展開を見守るのだ。そして日本の勝利が決まると盛り上がりは最高潮に達し、大勢のファンがハイタッチをしながら交差点を渡り、ハグをし合い、「ニッポンコール」が飛び交う“お祭り状態”に。警視庁はそんなサッカーファンによる混乱やトラブルを防ぐため、機動隊員ら数百人を動員して警備に当たっており、29日のポーランド戦後には、「機動隊員の帽子を奪った」として男子大学生が現行犯逮捕されるという事件も起こった。

 こうした渋谷のサッカーファンの様子がニュースなどで報じられるたびに、ネット上では「日本が勝ってうれしいのはわかるけど、はしゃぎすぎ」「ただ騒ぎたいだけなんじゃない?」と冷ややかな声が少なくない。確かに外から見ると異様に見えるのかもしれないあの熱狂ぶりだが、今回は、そんな“渋谷で大騒ぎするサッカーファンの心理”を、神奈川大学心理相談センター所長、人間科学部教授である臨床心理士の杉山崇氏に解説してもらった。

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