がん闘病中の夫への“ご褒美”に、藤崎デパートで「蝶ネクタイ」検討もまさかの反応! 買い物狂い、プレゼントに頭を悩ませるの巻
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
がんを患ってしまったステディ。告知を受けてから検査が進んでおり、ある日、東北大学病院に行くと、医師から「バイオプシーをしましょう」と言われました。バイオプシーとは、体の組織をとって、その部位がガンに侵されているのかを調べる検査。ちょっと切開して、“金属の棒”をぐっさりと刺すのだそうです。
検査を受けたステディいわく、その金属の棒はドライバーくらいの太さがあったとか……。耳を切開されるときは麻酔が効いているためそこまで感覚はなかったらしいんですが、棒を差す際、先生が体重をかけてくるのがすごく怖かったそう。ブツン! って音がしたんだって。おー怖っ。
私は廊下で待っていたのですが、「もう1回刺したいんですが、いけますか?」と言う先生に対し、「できれば……やりたくないです」と答えるステディの声が聞こえてきました。
検査終了後、ステディは憔悴しきった顔で、「恐ろしい体験だった……」と一言。過酷な検査を乗り越えたステディを労わるべく、「なにかおいしいものを食べて帰ろう」と提案し、2人で仙台の街をぶらぶらすることに。
とはいえ、私はお金がまったくないので、藤崎デパートに行っても、「へぇ~、アンサンブル4万円かあ、へぇ~」とまるで興味が湧かず、いつもは行かない紳士服売り場へとステディと共に足を踏み入れました。スーツコーナーなどをぷらぷら見ていると、ステディが「俺、蝶ネクタイ欲しいんだよね~」と言い始めます。はて、蝶ネクタイ……?
「この体に蝶ネクタイって、似合うと思うんだよね。かわいく見えるでしょ?」
ああ、確かに。蝶ネクタイって可愛いかも。そこで、スーツショップで「蝶ネクタイはありますか?」と店員さんに聞くと、ネクタイコーナーへと案内されました。へ~! けっこういっぱい種類がある!!
価格も、私的には1万8,000円くらいするのかなーと思っていましたが、5,500円ほどとお手頃。こ、これは……! 「いつもありがとう★」「検査お疲れ様」っちゅーて、ご褒美としてプレゼントしたら、すごくいいのではないのかね!?
私はそわそわしながらも「どれがいい?」とステディに聞きました。すると、「このストライプの可愛いよね。あと、こっちの千鳥格子柄も可愛い」と迷い始めます。だから、どっちかにして~~~~~!