後藤祐樹『アウトローの哲学』から読む、刑務所でのイジメと読書の大事さ! 元女囚がウルッときたポイントは?
でも、後藤さんはイジメにも負けずに読書を続けて、約5年の服役中に推理小説とかを800冊を読んで、なんと漢字検定や簿記検定、英検を2級まで取っています。
お姉さんのおかげもあって14歳でデビューしてるから、学校もほとんど行ってへんし、事務所でもトラブルばかり起こしてたそうですが、もともと頭がええんでしょうね。
最初は漢字をほとんど知らなくて、本は辞書を引きながら読んで、どんどん言葉を覚えると、辞書がいらなくなるんですね。自分の気持ちを言葉にできるようになって、そうなると腹が立つことが減ったそうです。これ、わかりますよね。気持ちをどう言っていいかわからなくて、「キーッ!」ってなっちゃうやつ……。やっぱり読書って大事ですね。
しかも、がんばった理由が「家族を喜ばせるため」ちゅうのにはウルッときました。でも、いつも面会に来てくれたお母さんは服役中に亡くなったそうで、これはめちゃくちゃキツかったと思います。シャバで亡くなってもつらいのに。
このオカンとお姉さんたちは、大阪のオバチャン以上のパワーなんで、そこもぜひ読んでください。後藤さんにはお姉さんが3人いてて、一番上のお姉さんからは灰皿で殴られたことがあるそうですよ。一番下で1歳上のお姉さんのゴマキは、そんなことはないようです。
本書を読む限り、後藤さんは、つらいことを乗り越えて、ちゃんと更生できてると思いましたね。クスリ(違法薬物)もやってへんみたいやし、奥さんとワンちゃんたち、お姉さんたちに支えられていますからね。家族とええ関係でも、更生に時間がかかる人もけっこういてますが、後藤さんはもう大丈夫でしょう。
ちなみに後藤さんのインスタによると、この本は「人生で最後の書籍」になるそうです。ちょっともったいない気もしますね。