イオン「トップバリュ」も値上がり――スーパーはもう安くない! 今、専門家は食品をどこで買う?
――実店舗以外に、通販でおすすめのサイトはありますか?
松崎 私は、東京ガスがスポンサーを務めるECサイト「junijuni(ジュニジュニ)」や、「Otameshi(オタメシ)」を利用しています。どちらもフードロス削減を目的にしており、賞味期限が近づいていたり、パッケージが古くなっていたりする訳あり商品を安く売っているサイトです。
ただし、結構大量に買う必要が出てくるので、私はコーヒーなど毎日消費するようなもの、かつ、そこまで賞味期限を気にしなくてもいいものをよく買っています。ちなみに、賞味期限が近づいているといっても、1年以上持つ商品も多いですし、サイトには賞味期限が必ず書いてあるので、安心して購入できると思います。
――最後に、値上がりが続く今、食費を抑える“節約の極意”を教えてください。
松崎 「買い物に行く前に、自宅の冷蔵庫・冷凍庫を確認すること」です。ストックがまだあるのに、安いからといって冷蔵庫や冷凍庫がパンパンになるほど食材を買ってしまうと、食べきるのが大変ですし、ムダになる可能性が高い。まずは食材を“使い切る”ことが、節約には一番大事だと思います。値上がりが続いている中で、「安売り」という言葉は魅力的に響きますが、あまり踊らされないでほしいですね。
それに、食品が値上がりしているなら尚更、フードロスを出すのはもったいないじゃないですか。値上げになっているものを買って、結局捨てしまうとなれば、2倍もったいない。安いからといって大量に買わないことが、結果的には食費を減らせるんじゃないかと思います。
松崎のり子(まつざき・のりこ)
消費経済ジャーナリスト。「レタスクラブ」(KADOKAWA)「ESSE」(扶桑社)など生活情報誌の編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い癖にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。主な著書に『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)など。