コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

天皇にとって、セックスは国事行為! 1,000年前から宮中に伝わる「すごい」エロティックな教え

2022/09/10 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

堀江 しかも男性器が「玉茎(ぎょっけい)」、女性器が「玉門(ぎょくもん)」。マネしたい格調高い表現です(笑)。『源氏物語』には濡れ場がまったく出てこないのですが、意図的に省かれたのは、光源氏と姫君たちが文字では書けないくらい激しいセックスをしていたということかもしれません。というか、実際に宮中の寝所でも夜な夜な、そういう愛の行為が帝と寵姫の間に……なんて想像もしたくなりますよね。ここまでハッキリ書かれてしまっているとね。

 もっとも露骨なのが、女性のエクスタシーについて分析した「九気」の最後に置かれている「内気(ないき)」。

――どこの部分で感じるエクスタシーなのかは文字からわかりません。

堀江 これは……おそらく正常位で交合している最中なんだと思うのですが、女性が感極まって「男の乳」……男性の乳首をいじる状態(=弄男乳)こそが、女性が「内気」に達したことの証しだというわけです。

――セクシー女優って感じの振る舞いですね……。

堀江 「内気」というのは「脳全体でイク」みたいなことなのでしょうか。『医心方』、男性はほとんど腰を動かさないまま女性をエクスタシーに導けとか、10人の女性を一晩でとっかえひっかえしろとか、実現性に疑問が残る指針が目立つのですが、世間ではあまり言及されない部分で妙にエロティックで、リアルな記述があることに驚かされます。

 これが1,000年前の宮中でどのように理解されていたかも含め、すごいなぁ~と思わざるを得ないですね。

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