仁科友里「女のための有名人深読み週報」

有働由美子アナの「オバハン自虐」を許容していた大組織・NHKの“男尊女卑”体質

2022/08/25 21:00
仁科友里(ライター)

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

有働由美子アナの「オバハン自虐」を許容していた大組織・NHKの“男尊女卑”体質
写真ACより

<今週の有名人>
「50歳を過ぎると、恋愛に興味もなくなる」有働由美子
ニュースサイト「週刊女性PRIME」8月23日

 臨床心理士・信田さよ子氏の著作『夫婦の関係を見て子は育つ』(梧桐書院)によると、子どもというのは親を実によく見ており、その関係が子どものジェンダー観に影響する可能性があることを指摘している。

 例えば、夫婦が表面的に仲良くしていても、父親が「家事なんて、オンナの仕事だ」と思って何もやらないと、それを見た息子は「そうだ、家事はやらないでいい、オンナの仕事だ」と思い込んでしまい、家事をやらなくなるケースがあるという。一方、そういう父親を持った娘は「そうね、家事はオンナがやるべきね」と思い込んでしまい、将来的に支配的なパートナーを選んでしまう可能性があるそうだ。

 夫婦関係が子どものジェンダー観に影響するとは興味深い指摘だが、私が思うに、若い時に身を置いた会社の環境も、ジェンダー観に影響するのではないだろうか。元NHKのフリーアナウンサー・有働由美子を見ていると、そんなことを思ったりする。


 10年近く前の話だが、「女性自身」2013年11月26日号(光文社)が、有働アナと5歳年下の地方企業の御曹司との熱愛をスクープした。男性はバツイチで、前妻との間にお子さんが3人いるという。有働アナは同誌の取材に対し、交際を肯定も否定もしなかったが、男性は「嫌いだったら一緒に食事に行ったりしないですよ。好意を持っていないと言ったらウソになります」と恋愛感情があることを示唆。

 しかし、有働アナは東京で仕事があるし、男性側も地方に地盤がある。恋愛したら結婚しなくてはいけないと決まりがあるわけではないから、お互いの事情に合わせて、いい関係を育んでいるのだろう……そう勝手に思っていたら、ニュースサイト「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)が8月23日、有働アナの破局を報じた。

 有働アナは交際そのものを肯定も否定もしていないので、破局というのは正確ではないのかもしれないが、記事を読むと、交際報道とは別のことが気になってくる。

 メインキャスターを務める『news zero』(日本テレビ系)の出演を終えて帰宅した有働アナを、週刊誌の記者が直撃する。有働アナは「……こんな“オバハン”のために、夜分遅くまでご苦労さまです」と恒例のオバチャン自虐をした後で、「彼は何人かいる異性の友人のうちの1人。恋愛感情とかはありません」ときっぱり交際を否定。「50歳を過ぎると、恋愛に興味もなくなるんですよ」とコメントしていた。

ウドウロク