サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ覚醒剤をやめた人が見たくない「映像」とは? コラム 知られざる女子刑務所ライフ145 覚醒剤をやめた人が見たくない「映像」とは? コロナ禍で増えたアレを元ポン中が「アカン」というワケ 2022/06/12 16:00 中野瑠美改め瑠壬(作家) 知られざる女子刑務所ライフ 写真ACより 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 3年ぶりの「全国矯正展」開催 大阪はまだですが、関東は6月6日に梅雨入りしたそうで、しばらくうっとうしい季節が続きますね。 そんな中で、3年ぶりの「全国矯正展」開催のニュースはちょっとさわやかちゅうか、うらやましかったです。瑠美も行きたかった……。科学技術館(東京・千代田区)での全国の刑務所作業品の展示即売会です。 来年はぜひ行きたいですね。すっかり仲よし(のつもり)のPaix²(ぺぺ)のお2人の笑顔がまぶしかったです。 懲役太郎さんとの対談で話題になった「回し打ち」 さて3回で惜しくも終了した懲役太郎さんと瑠美の対談の最終回では、クスリ(違法薬物)についてもお話ししたので、そのことなど。 昔はムショでみんなが同じ爪切りを使(つこ)たりしていて、懲役太郎さんも「エイズ感染が問題になる時まで、みんなが同じひげそりを使っていた」とおっしゃっていて、そこから「クスリの回し打ちからの肝炎感染」も話題になったんです。 瑠美はたまたま知り合いが「回し打ちすると肝炎とか伝染(うつ)るから気をつけて」と教えてくれてたんで、同じ注射器を勧められても打ったフリをしてました。 なんと懲役太郎さんが現役さんの頃は、事務所や博打場で「お茶を出すように」覚醒剤を出していたそうで、「打ってくれる人」もいてたんですね。注射器を「どうぞ!」と出され、「いや自分クルマなんで」とか、やんわり断ったりしてたそうです。 もちろん出先でキメる親分もいて、「今日の雲はなんで紫色をしてるんだ?」と聞かれたりして、「そうですね」と答えたこともあったそうです。 そんな場面をくぐり抜けてきた私たちの結論は、「やめてよかった」ちゅうことです。 瑠美もですが懲役太郎さんも、クスリは「やめよう」と思ったらやめられたんですね。何回も書いていますが、やっぱり自分で「やめよう」と思うしかないんですよ。 政府のキャンペーンが「いったん始めたらやめられない(から手を出さないで)」と言うしかないのはわかりますが、実際にはやめた人は多いし、むしろやってる人は「もうやめられないなら、しょうがないな」って思うかもしれませんよ。 瑠美も「どやってやめたんですか?」と相談されることもありますが、やめようと思っただけです。まあ、それまでに12年のムショ暮らしがありましたけどね。瑠美の場合は、「家族のため」でしたが、子どもがいてもお金がなくてもやる人はやるんで、こればっかりは「自覚」なんです。 ユーチューバーとして活躍されている懲役太郎さんは、「YouTubeの快感はクスリよりもいい」そうです。「クスリに代わるもの」があればいいんですよね。 次のページ 覚醒剤をやめた人が見たくない映像 12次のページ 楽天 女子刑務所ライフ! 関連記事 懲役太郎が“拘禁太郎”に!? 115年ぶりの刑法改正で元女囚が考える「懲役」と「更生」懲役太郎さんのYouTubeに出演! 元女囚が考える、更生のお手本は「逮捕歴15回」の前科持ち!?「生娘シャブ漬け」なんて密売人も言わない! 覚醒剤で12年服役した元ポン中が「吉野家」元役員に物申す医師や刑事も覚醒剤で逮捕! 警察や刑務所での癒着が「普通にある」ワケを元女囚が解説田中聖にいま必要なものとは? 覚醒剤で懲役12年の元女囚が「刑罰より医療」と語るワケ