カルチャー

昭和マニアの町あかりが推す、『男はつらいよ』 “寅さん”超えの理想の男性「タヌキ社長」とは? 

2022/05/17 15:00
中野龍

昭和トークが止まらない町さん(C)サイゾーウーマン

――今作は昭和の香りが漂っていますが、町さんは昭和歌謡曲と『男はつらいよ』マニアとしても知られています。昭和にハマったきっかけは?

町 私は平成生まれですが、中学生の時にテレビで「昭和歌謡曲特集」みたいな番組を見て、すごく面白いな、楽しいなって感じたことがきっかけです。そこからネットで昭和のことをいろいろ調べるようになって、キャンディーズの伊藤蘭さんが『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』(1980年)でマドンナ役をやられていることを知って、『男はつらいよ』シリーズをDVDや動画配信サービスで見るようになってハマっていった感じです。後追い世代なんですよ。

――町さんにとって昭和の魅力って何ですか?

町 語り始めたら止まらないですけど、いいですか? 昭和のカルチャーって、どれも「何コレ?」ばかりで新鮮なんですよ。例えば、歌謡曲はヒットしたら子どもからお年寄りまでみんな知っているし、歌える。それがすごいセクシーで大人なテーマの曲だったとしても。

 金井克子さんの「他人の関係」という歌には「今夜くすぐるような指で ほくろの数も一から数え直して」という歌詞がありますが、それを子どもまで歌っちゃう(笑)。たしか『ちびまる子ちゃん』(集英社)でも、まるちゃんがお父さんとお風呂に入りながら「あなたのために守り通した女の操 今さら他人に捧げられないわ」という殿様キングスさんの「涙の操」を歌っているシーンがあったと思うのですが、子どもはなんとなくタブーな感じはわかっているんだけど、戸惑う大人を面白がって歌っちゃうみたいな。今では考えられないほど、ボーダーレスなんです(笑)。

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