コラム
オンナ万引きGメン日誌
仮面ライダー俳優が万引き! Gメンが犯行の“常習性”と警察の “忖度” を解説
2022/04/23 16:00
「気が高ぶってやった」
警察官到着後は、犯行を素直に認めて謝罪に転じたそうですが、逃走を図り、逮捕者に買収を仕掛け、同行に抵抗したことに鑑みれば、前科前歴に関係なく逮捕されて当然といえるレベルの犯情(犯罪の背景)といえるでしょう。
ところが、被害弁償したことなどを理由に逮捕されることなく微罪処分で済まされたため、ネット上などで警察の甘い対応を指摘する人も多くみられました。まして被疑者は、名古屋観光大使やあいち地位安全サポーター、愛知県警の広報大使としても活躍しており、絶対に間違いを犯してはいけない立場にある人物です。
これらのことから警察による忖度を疑う声まで散見されましたが、今まで数多くの万引き犯を捕まえ処理してきた立場からいえば、このような結末はよくあることといえます。
本件の場合、通りがかりの人による捕捉と閉店間際の犯行だったこともあり、おそらくは逮捕者や被害者の協力が満足に得られなかったのではないでしょうか。被害申告は任意のため、特段の事情がない限り断れますし、残業したくないなど被害者側の事情で申告されないこともあるのです。
もっとも管内に大きな繁華街を抱える署なので、ほかの事件との兼ね合いで被疑者の処分を警察に一任させた可能性も捨てきれませんが、それは忖度といえるものではないでしょう。