カルチャー
[女性誌レビュー]「婦人公論」2022年4月号

石田純一、「無言」で対談に現る! 東尾家の闇の深さが垣間見える「婦人公論」の親子特集

2022/03/31 17:40
島本有紀子(ライター)
「婦人公論」2022年4月号(中央公論新社)

 「婦人公論」(中央公論新社)4月号が発売になっています。今回の特集は「長生き時代は疲れない親子づきあいで」。親子関係は昨年4月と10月にも特集されていて、「またか……!」感がありますが、それほど人気企画ということなのかも。

 今回は富司純子&寺島しのぶと東尾修&東尾理子という2組のインタビューが巻頭に掲載されています。富司純子と東尾修を同列に扱っているところからも、半年に一度の親子特集はネタ探しも大変なのだなぁと感じます。読みどころがたくさんの今号、さっそく中身を見ていきましょう!

<トピックス>
◎東尾修×東尾理子 父と夫は3歳差、介護が同時にやってくる!?
◎伊藤瑞子 働く私の背中を、次女・MISHAは見ていてくれた
◎田中みな実 俳優業は手探りだけど挑戦を続けたい

闇深い石田純一のサイレント出演

 最初に見ていくのは、親子特集のインタビュー「東尾修×東尾理子 父と夫は3歳差、介護が同時にやってくる!?」。東尾理子といえば、言わずもがな石田純一の妻。石田はコロナ禍での飲み歩きがたびたびキャッチされ、イメージ低下から仕事はゼロの状態になったと報じられたことも。

 今年1月の「女性自身」(光文社)では、推定3億円の一軒家を売却して賃貸に一家で引っ越したものの、収入のない石田は理子に口をきいてもらえず“パラサイト”状態だと伝えていました。

 今回の対談はなぜか、その引っ越し先の新居で開催。修氏は「まだ(来るのは)2回目」、理子も「引っ越したばかりだからね」とわざわざ触れています。ここからもう不自然なのですが、対談の終盤では純一が“サイレント出演”まで果たします。

理子「あっ、噂をすれば……本人がキッチンに現れた」
修「おっ、卵かけご飯の用意をしてるぞ。納豆も」
理子「朝ご飯くらいはいつも、自分でやってもらっています」

 ひと言も純一のセリフは入れず、しかし、そこに居たことは二人の言葉から伝わる何とも不思議な登場の仕方。無視するよりも闇の深さを感じさせます。

 しかし、「おっ、卵かけご飯の用意をしてるぞ。納豆も」のみの簡潔な実況で、髪が乱れヒゲが伸び、うつろな目で納豆をかきまぜる純一を読者に思い起こさせる修氏は、さすが野球解説者。はじめて修氏に尊敬の念を抱きました。

MISHAの母、71歳で大学院に入学

 続いて見ていくのは、歌手MISHAのお母さんへのインタビュー記事「伊藤瑞子 働く私の背中を、次女・MISHAは見ていてくれた」。なぜ今、MISHAのお母さんが? と思いつつ読んでいくと、1945年生まれの伊藤瑞子さんは、MISHAが2018年に出演した『徹子の部屋』(テレビ朝日)で“家族全員が医者”と語っていたとおり、小児科医。

 今回のインタビューによれば、30年以上前に長崎県・対馬の病院に院内保育と病児保育の施設を創設。MISHA含む3人の出産後、いずれも産後43日で仕事復帰し、5年前には71歳で福岡女子大学大学院に入学。「育児の共有」をテーマに修士論文をまとめたとのことでした。

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