大人気スーパー・成城石井のナゾ調味料「煎酒」とは? 調味料ソムリエが使い方と簡単レシピを解説!
3月2日放送の『林修のニッポンドリル』(フジテレビ系)で特集された、大人気スーパーマーケットチェーンの成城石井。番組では「美味しいけどナゾの調味料番付」として、同店で扱う各国の多種多様な調味料のうち、使い方の問い合わせが多いものベスト3を発表した。
結果は3位「サテトム」2位「煎酒」1位「バルサミコクリーム」というラインナップで、日本の調味料である煎酒もランクイン。VTRを見ていたスタジオ出演者も初めて知る調味料だったようだ。
そんな煎酒について、サイゾーウーマンでは調味料ソムリエ・MICHIKOさんに使い方やおすすめレシピを聞いていた。実は、日本の中でも東京のローカル調味料だという煎酒。成城石井だけでなく、カルディや一部スーパーでも購入可能なので、この機会あらためて紹介したい。
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――地元で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
東京の味【煎酒】
今回は江戸東京のソウルフード調味料、「煎酒」をご紹介いたします。
「煎酒」、初めて聞いたという方もいらっしゃるかと思いますが、日本最古の料理書といわれている『料理物語』に書かれている調味料です。江戸時代、醤油が一般家庭に出回るまで、各家庭で当たり前のように手作りされ、食卓に欠かせなかったのが「煎酒」です。醤油に比べて塩分量も少なく、梅の風味が生きたまろやかな口当たりがおいしさのポイント!
「銀座三河屋」は元禄時代から銀座に店を構えてきましたが、江戸の調味料「煎酒」を平成の時代に再現し、自然食や健康志向の高まりとともに人気が広まってきました。昔は日本酒にかつお節、梅干しを入れ、煮詰められて作られていたそうですが、銀座三河屋の煎酒は日本酒にかつお節、紀州南高梅の梅酢を加えることで、濁りのない透明な美しい煎酒が出来上がります。
かつお節の旨味と梅酢のさわやかな酸味と塩味が、料理の素材を生かしながら、贅沢な味わいに仕上げてくれます。
【煎酒】楽しむためのポイントレシピ
「煎酒」は、かけ醤油の代わりに使ったり、何かひと味足りないな、という時に足してみたり。何にでも煎酒をチョコッとつけるだけでOK!
スライスした長芋ときゅうりにかけて和えたり、茹でてスライスした豚肉に煎酒をつけて和カラシをお供に。きんぴらごぼうはみりんと煎酒だけで味付けすれば、箸が止まらないうまさです。煎酒は淡い色合いなので、料理の素材の色を邪魔せず、彩りよく仕上げてくれます。
おススメは卵かけご飯です。いつもよりさっぱりと卵の味を堪能できます。青菜のおひたしやスライスしたトマト、冷奴、冷しゃぶ、刺身にかけたり、オリーブオイルとも相性がよいです。和風パスタの味付けやお鍋のタレにも。シンプルイズベストの味わいが基本です。
これ一つで味が決まる万能調味料、自分好みにアレンジして召し上がってみませんか。これ1本あれば、あなたも料理上手に♪
【煎酒】アレンジレシピ:洋風炒め野菜ご飯
煎酒のさっぱりとした味わいと野菜の甘味、胡椒のピリッとした辛さで、いくらでも食べられるおいしさ♪
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【材 料】(2人分)
・ズッキーニ 1/4本
・赤パプリカ 1/4個
・温かいご飯 茶碗2杯
・煎酒(炒め用)、オリーブ油 各大さじ1
・粗びき黒胡椒 少々
A)鶏ひき肉 100g、ニンニク 1かけ、煎酒(下味用)大さじ1/2
【作り方】
1)ズッキーニと赤パプリカは1cm角切り、ニンニクはみじん切りにする。
2)フライパンに、オリーブ油とAを入れ、弱火で炒め、ズッキーニと赤パプリカ、ご飯を入れてよく炒める。煎酒(炒め用)を鍋肌に加えて手早く炒め合せる。
3)器に盛り、粗びきこしょうを振る。
*煎酒を二度使いすることで、旨味がしっかりと口の中に広がります。
※この記事は2021年5月13日公開の記事に追記、編集を加えています。