コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

桝太一アナウンサー、日テレ退社で「一人勝ち」か? 「的確に科学を伝える」転身が受け入れられるワケ

2022/02/03 21:00
仁科友里(ライター)

 新型コロナウイルスだけではなく、近年、地震や台風など、命をおびやかすほどの自然災害が増えている中、科学にまつわる情報は今後さらに必要とされていくだろう。そんな中で、各種コメンテーターの“調整役”として、専門家の言うことを理解できる科学的知識を持ったアナウンサーは、今のところ桝アナ一人といっても過言ではないはずだ。

 桝アナはもともと東大大学院農学生命科学研究科出身で、すでに科学に関する素養は十分すぎるほどある。今後、同志社大学ハリス理化学研究所で実績を積み上げていけば、視聴者には「桝アナが言っているなら、本当だ」と受け入れてもらえるだろう。

 高年収の日本テレビを辞めてまで研究者になる桝アナを、「お金への欲がない人」とするいう書き込みをネット上で見たが、フリーのアナウンサーとして科学番組の司会を一手に引き受ければ一人勝ちなわけで、日テレ時代の年収など軽く超えるのではないか。

 これまで、人気局アナがフリーとなる場合、主戦場をバラエティ番組やワイドショーに移すことが多かった。しかし今、この分野は苦戦続きのレッドオーシャンであり、参入するのは得策ではないだろう。テレビを見ない人が増えているともいわれるが、災害のときはテレビでニュースを確認する人は多いはず。これから、ますます世の中に求められるだろう分野が、自分の得意分野であるという奇跡。やっぱり、桝アナのように人気のある人は、ツキもあるのだと恐れ入るばかりだ。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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最終更新:2022/02/03 21:00
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