サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」桝アナ、日テレ退社は「フリー宣言」? コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 桝太一アナウンサー、日テレ退社で「一人勝ち」か? 「的確に科学を伝える」転身が受け入れられるワケ 2022/02/03 21:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 「頭のいい枠」ショーンKの経歴詐称騒動が証明したバイアス 人によってバイアスの強弱は異なるが、私たちはまず、その人の見かけや社会的地位などで相手を信頼するかどうかを、うっすら決めてしまっている。『報道ステーション』(テレビ朝日系)などでコメンテーターを務めたタレント・ショーンKは、「テンプル大学でBA(学士)、ハーバード・ビジネス・スクールでMBA(経営学修士)を取得。パリ第1大学パンテオン・ソルボンヌに留学」という華麗な学歴をウリにしていた。しかし、2016年3月発売の「週刊文春」(文藝春秋)により、これらが経歴詐称であったことが発覚し、タレント活動を自粛することになる。 経歴詐称はいけないことだが、ショーンが活動している最中、「学歴が高いわりに発言の内容が薄いな」というように詐称を疑う人は、ほとんどいなかっただろう。これは、私たちに強いバイアスがかかっていた証拠ともいえる。「何を言うか」ではなく「誰が言うか」で、その発言を支持するかしないかを決めてしまっていたのだ。 ワイドショーなどに出演する学者や専門家たちは、言うまでもなく高学歴を誇る「頭がいい枠」である。芸能人の不倫のように「夫婦で解決してください」という問題であれば、どんな意見を言ってもたいした問題にはならないだろう。しかし、新型コロナウイルスのように多くの人の生命や生活に関係することを「頭のいい枠」の人が口にすると、「あの人が言っているから正しいに違いない」と本気にする視聴者は多いように思う。 しかし、その情報が間違っている場合もある。「頭のいい枠」の人の発言はネットニュースになって拡散されていくので、番組を見ていない人にまで悪影響が及ぶかもしれない。 次のページ 桝太一アナウンサーの日テレ退社は、事実上の「フリー宣言」? 前のページ1234次のページ 楽天 なぜ私たちは理系を選んだのか 関連記事 マツコ・デラックスの引退説に考える、テレビ視聴者に“毒舌”が通用しなくなった現況朝日奈央のおかげで野呂佳代は変わった!? 自分を立て直すために「人と正しく比べる」必要性日テレ『上田と女が吠える夜』に感じた、人を叩きすぎない配慮――若槻千夏の“塩梅”に感嘆したワケ松田聖子と神田沙也加さん、「原因探し」は必要か? 親子関係を掘り起こす意味のなさ宇垣美里、桑子真帆……女子アナには「ウラオモテ」が必要!? 2021年話題の女子アナを斬る