“トレース疑惑”のイラストレーター・古塔つみ氏、謝罪後も批判続出! アート業界の現状を芸術大学教授に聞く
人気音楽ユニット・YOASOBIのキービジュアルなどを手掛けたイラストレーター・古塔つみ氏に“トレース疑惑”が浮上し、ネット上で騒ぎになっている。
1月28日、暴露系YouTuber・コレコレの生配信に、昨年1月に行われた古塔氏の個展に足を運んだという画家の女性が出演。そこで展示されていた作品の一つに、有名な絵画と似た構図のイラストがあったなどと指摘した。さらに、ほかの展示作品にも、著名な写真家の作品をトレースしたような跡があると告発を行ったのだ。
これをきっかけに、ネット上では古塔氏の作品を“検証”する人が相次ぎ、「ファンなので信じたくないけど、写真とイラストが似すぎてる……」「洋服のシワまで写真と一致しているのは、さすがに言い逃れできないでしょう」といった意見が寄せられるように。また、今回の騒動と関係しているのかは不明ながら、古塔氏とのコラボ商品を販売停止にするサイトも確認され、疑惑が深まる形になっていた。
そんな中、古塔氏は2月3日、自身のTwitterに「フォロワーの皆様・作品購入の皆様・全ての関係者の皆様方へ」と題した文書を公開。今回の騒動について謝罪し、「引用・オマージュ・再構築として制作した一部の作品を、権利者の許諾を得ずに投稿・販売してしまったことは事実です」とコメント。一方で、「写真そのものをトレースしたことはございません」「模写についても盗用の意図はございません」と、“トレース疑惑”については否定している。
しかし、この謝罪後もネット上では「『盗用の意図』がなくても、結果的に盗用になっているのでは?」「“知りませんでした”“悪気はありませんでした”で通すのは無理がある」といった批判が続出。また、「“銭湯絵師”と同じような騒動だな」「“銭湯絵師”の件といい、イラストレーターはこういう人しかいないの?」などの声も。
この「銭湯絵師」とは、19年3月に“盗作疑惑”が浮上した、元銭湯絵師見習いでモデルの勝海麻衣のこと。勝海もまた、大手企業のイベントに出演した際、あるイラストレーターの絵を「パクった」とネットユーザーから指摘が相次いだ。その後、当時の所属事務所が謝罪文を公開し、勝海が「作品の構図をそのままに無断使用して制作を行った」ことを認めている。
一体なぜ、アートの分野ではこのような騒動が起こるのだろうか。サイゾーウーマンでは、勝海の“盗作疑惑”が問題になった際、大阪芸術大学の純丘曜彰博士にインタビューを行い、「有名人を“ねつ造”している」業界の現状について聞いていた。古塔氏のトレース疑惑が浮上した今、あらためて同記事を掲載する。
(編集部)