コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
中学受験、余裕の「1月校」でまさかの不合格、「終わった」から挽回できる?
2022/01/09 16:00
「塾には自習室も完備されているんですが、自分には先生たちが目の前でワチャワチャしている環境が居心地良かったって言うか……、そこにいると不合格のことも忘れられて、なんか、安心できたんですよ」
慎吾くんは、本番入試直前に塾の先生にかけられた言葉が今も印象に残っているという。
「すっごく信頼している先生にこう言われたんです。『慎吾、オマエ、この3週間ですごく成長したな。この小うるさい環境の中でも、集中して、よく頑張った。オマエほど、本命のB校の過去問をやりこんだヤツはいね~よ。明日は自信もって、ぶつかってこい!』って。自分でも、すごく不思議なんですが、3週間だけですけど、これ以上はできない! ってくらいやれたんで、これで落ちるなら仕方ないっていうくらいの清々しい気分でした」
結果は見事、合格。慎吾くんはこう言っている。
「1月校に落ちたからこその本命校合格だったと思います。それまで、自分はいまひとつ、受験というものがわかってなかったというか……。『不合格』っていう“烙印”が本当に押されるんだってことで目が覚めた部分がありますね。絶対に本命校には受かってやる!って気持ちになりましたから」