米倉涼子『ドクターX』1位でも初の20%超えならず、綾野剛『アバランチ』はワースト入りで期待外れか【10月期ドラマ視聴率ランク】
2021年10月期の連続ドラマ(民放5局、午後8~10時台)が続々と最終回を迎えた。視聴率ランキングのトップに立ったのは、大方の予想通り、世帯平均16.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した『ドクターX ~外科医・大門未知子~』第7シリーズ(テレビ朝日系)だった。
主演の米倉涼子が昨年3月末にオスカープロモーションを離れて独立した事情から、存続が危ぶまれていた同シリーズだが、前期から約2年ぶりに放送。今回は、100年に一度のパンデミックで新局面を迎えた大学病院「東帝大学病院」で、米倉演じる大門未知子が新たな戦いへと身を投じる姿が描かれた。
各話における自己最高視聴率は初回の19.0%で、その後は14~16%台を上下し、最終回で17.7%まで上昇。しかし、一度も20%を越えなかったのは同作史上初であり、約4年前に放送された第5シリーズの最終回が25.3%だったことを思うと、かつての勢いは失われた印象もある。
また、同作をめぐっては高額なギャラが注目されることも多い米倉だが、「FLASH」11月23日号(光文社)によると、米倉は1話あたり800万円の出演料に関して「自分のギャラを半額にして、その分を制作費にまわしてほしい」と申し出たとか。そういった米倉の作品にかける思いの強さも、シリーズが長く続いている理由といえそうだ。
10月期ドラマの視聴率ベスト2は、23年の東京を舞台に、日本の“沈没”という未曾有の危機を前に奮闘する人々を描いた小栗旬主演の『日本沈没―希望のひと―』(TBS系)。視聴率は第8話(13.5%)を除いて15~16%台と安定し、全話平均も15.7%の高水準となったが、放送のたびに内容が物議を醸した作品でもあった。
ネット上では「久々に夢中になって見れるドラマだった」「感動した」という声がある一方、「駄作」「CGがしょぼい」「つまらない『シン・ゴジラ』みたい」といった酷評も目立つ。
初回放送後には、地震学者・田所雄介を演じた香川照之の演技がコントっぽいとするコメントや、ホラン千秋が担当したナレーションが“ニュース原稿の読み上げ”のようだと違和感を訴える視聴者が続出。その後も、日本と17時間の時差があるアメリカ・カリフォルニアと国際電話をつなぐシーンで“両方昼”というありえない映像が流れるなど、複数の“粗”が指摘されていた。
ベスト3は、フジ「月9」枠の窪田正孝主演『ラジエーションハウスII~放射線科の診断レポート~』で10.7%を記録。19年4月期に放送された第1シリーズの全話平均12.1%を1.4ポイント下回ってしまったが、第2話(9.8%)を除く全話2ケタと好調ぶりを見せた。