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『二月の勝者』レビュー

偏差値37の娘がカンニング行為! 受験目前、母親に追い詰められた子どもの「意思」『二月の勝者』第9話

2021/12/18 18:30
桜田モモ (ライター)

 黒木は、理衣沙が書店で過去問を立ち読みし、答えを丸暗記したのだろうと推測。そして佐倉に、「いかに保護者にこの不正を知らせず、怒らせず、そして受験生本人を受験に向き合わせることができるか」という難問の解決を指示する。

 もちろん不正はよくないし、本人のためにもならないが、それくらいに理衣沙は追い詰められている。自信を失くしている子には成功体験が特効薬だと考えた佐倉は、理衣沙の実力に合った学校の過去問を探して理衣沙に渡す。

 自力で問題を解き、合格ラインを超えたことを知ると涙ぐんでいた理衣沙は、母主導の志望校とは別に、自分にとっての第1志望校である併願校を決め、表情も晴れやかになった。

合格のために「まず必要なもの」は、「本人の意思」

 第1話で、合格のために「最も必要なもの」は「父親の経済力と母親の狂気」と断言していた黒木。今回の第9話では、理衣沙に自信を取り戻させた佐倉へ「あなたの今回のやり方は間違っていなかったんでしょうね」と認め、合格のために「まず必要なもの」は、「本人の意思」だと語った。

 大手名門塾「ルトワック」にいた頃の黒木は、「優秀な生徒たちを一つでも偏差値の高い学校に送り込むこと」が「子どもたちの幸せ」であり、自分の使命だと思っていたが、「合格後」の子どもの人生までは想像していなかった。

 ある卒業生は、無理をして難関中学に合格した後、授業についていけず不登校となり、家庭も崩壊したという。そのことに自責の念を持つ黒木は、桜花では、生徒たちの「意思」を大切にしているように見える。

 12月18日には、いよいよ最終回が放送される。果たして桜花の生徒たちは「二月の勝者」となれるのか。

桜田モモ (ライター)

関東在住、小学生ママ。嫌いな言葉は「心を一つに」「 服装の乱れは心の乱れ」。

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最終更新:2021/12/18 18:30
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